ふたりの夢 1 ki ページ45
「じゃ、お疲れー」
「「「お疲れー」」」
収録終わり。
薮とサウナとメシの約束をしてるから
さっさと帰る俺の隣にAがついてくる。
「今日は予定変更ありますか?」
「ないよーん」
「承知しました」
今日は1度タマが家に帰るらしく
帰りは別になったから久しぶりにAと2人。
なのに…
Aがドアを開けると待ち構えてる黒くて小さいアイツ。
エンジンをかけると「ピ!」と音を鳴らして赤く光る。
お前ジャマなんだよっ。
俺とAのジャマすんなっつーの。
ドラレコを睨むけどドラレコはただ赤く小さく光るだけ。
「動きます」
「あーい」
走り出して少しすると心地いい振動に眠くなるけど
「…あの」
少し言いにくそうな口調でミラー越しに俺を見るA。
「ん?」
「あの、最近一緒に飲んでるんですか?」
「あ?」
「えっと…アイドルの…」
Aが名前を言う。
あーはいはい。
「別に待ち合わせて飲んでるわけじゃねーよ?お酒すごく好きみたいでむこうのマネージャーも一緒に飲んでるし」
「そうですか」
「前にその子1人ん時もあったけどそーゆー時は近寄ってこねーの」
「…そうなんですね」
Aが少し複雑そう。
「なんかあったの?」
「今日杉山さんとエゴサーチしてて目撃情報見つけて多いから気になるな、って…」
「あー、なるほどね」
移動中だから仕事の中での会話なのに
言いにくそーにしてるから
ヤキモチ妬いてると思われんのが嫌なんだろう。
「大丈夫だよ。多分俺の事狙ってるわけじゃねーだろーから」
「そうですか?」
「だしても俺は何とも思ってねーし」
「………わかりました」
さすがに分かる。
Aが分かってない時の「わかりました」なことくらい。
多分普通の人なら聞き流す。
俺だから分かるAの間合い。
「………」
黙ってミラー越しに見ると負けずに見つめ返してくるAは
やっぱり何か言いたい事があるってことで。
「…タイプなんですか?」
降参したのかAが口を開く。
「は…?」
「杉山さんが言ってました」
「へ?何を?」
「多分北山さんのタイプだから、って」
「…………はぁ」
なわけねーだろ。
妬いてんの?
チラッとAを見るけど気まずそーなとこを見るとあんま言いたくはないんだろーな。
「どーだろねー」
違うから、って顔で言うと少し俺を睨むA。
ん、伝わってるなっ。
ホッとする。
889人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shizu(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます!最近なかなか忙しくて更新遅くてごめんなさい。また読みに来て下さい。 (2020年2月14日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 更新ありがとうございます。待ちわびてました。お忙しいでしょうが、また続きお願いいたしますm(__)m テンション マックスです (2020年2月11日 7時) (レス) id: c093b1f16a (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - ひろぴーさん» コメントありがとうございます!北山さん推しなので美化しちゃいます 笑 たまに更新頻度落ちますがまた是非読みに来て下さい! (2019年11月20日 6時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ひろぴー(プロフ) - 朝更新されてて、12になっててめちゃくちゃテンション上がり、今日一日楽しく働けました笑。中々素直に言えなくて我慢しちゃう主人公ちゃん、めちゃくちゃ気持ちが分かって一緒に苦しくなってます…だけど北山さんが、素敵な男性すぎてキュンキュン止まりません! (2019年11月18日 20時) (レス) id: 9608494618 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:shizu | 作成日時:2019年11月18日 4時