サイボーグな彼女 12

好きすぎるから 8 ki ページ2

仕事を終えて
Aの運転で
横尾さん、宮田、タマと帰る。

「当面皆さんを私が送迎します」

「「「はーい」」」

「乗る場所の変更あったら早めにアプリに登録するか事前に連絡をお願いします」

「「「はーい」」」

俺以外の3人が返事をする。



「最近はアプリでスケジュール確認出来るから楽だよねー」

「みんなのも分かるし助かるよね」

なんて横尾さんと宮田が話してる。



「俺かっぱ橋で降りたい。欲しいフライパンがあって」

さっそく横尾さんが言う。


「承知しました。…別件ですが横尾さんに薄味の野菜の煮物を教わりたいんですけど」

「あ、ならこの前根菜の煮物美味しく出来た時のレシピ送るよ」

「ありがとうございます」

料理好きな2人の会話が今までのこの車ではない会話だから新鮮。



そしたら

「Aちゃん料理上手だもんね」

「そーなの？」

「この前雑炊作ってもらったらすげーうまかった」

なんてタマと宮田が話してる。



……は？

何でタマがAの料理食ってんの？



思わずAを睨むけどAは気づいてない。



「熱出した時にね」

「へー！なら俺も熱出たら作ってもらお」

「は？宮田は熱出たらお母さん来るだろ？」

「まぁママ来てくれるからねー」

「…そろそろ親離れしろよ」

タマと宮田と横尾さんが話してるけど。
Aは無反応。



熱出た時ならしゃーないか。
近所だし世話焼くことあるかもだけど。



んーーーなんかモヤモヤする。



ムスッとしたまま寝てて気がついたら誰もいなくなってた。



「…あれ？タマは？」

俺が声をかけるとAが

「おはようございます。さっき運動がてら歩いて帰るって途中で降りました」

淡々と答えてる。



「あ、そ」

寝起きだから頭働いてねーな。
あくびをして伸びをすると

「夕飯何がいいですか？」

Aが聞いてくる。



「何でもいいなー。持ってくるの楽なやつで」

「野菜系ですか？肉系ですか？」

「野菜系！」

「分かりました」



ここまで会話しておや？って気づく。

Aずっと敬語じゃん。
もう誰もいねーのに。



さては昨日を引きずってんな？



外を見るともーすぐ家だ。

「どんくらいかかる？」

「1時間くらいですかね」

「夕飯運ぶの手伝う？」

「いえ、車で行くので…」

「何時間かかるかわかんねーから車で来んな」

「え？」

驚いてるAを置いて俺は車を降りる。



「じゃ、後で」



全部ひっくるめて解決させてもらうからな。

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