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秘めた想い T -side T- 9 ページ1

そろそろ外が明るくなる。

笑って喋ってるけど
さすがに疲れてきた。

話してたいけど
脳がついていかないのかな。
頭がぼーっとしてくる。



「さすがに宮田くんたちも解散したかなー」

なんてAが宮田を心配してる。



「んー?」

「ほら、電車止まってるじゃない?宮田くん帰れたかなーって」

何だかAが心配そうな顔をする。



大丈夫だろ。

「てか宮田んちここから歩こうと思えば歩けるぞ?」

2駅しか離れてないし。
都会の2駅なんて徒歩圏内だろ。

「でも酔っ払ってたら心配じゃない?」

なんてぼーっとした声でAが言う。



無意識に心配してるってことは
なんか思うとこがあるわけ?



だからつい

「ねぇ、Aはいま恋してる?」

Aの好きな人って宮田じゃないよね?
確認を込めて聞く。



そしたら

「してないよ」

気持ちいいくらいにスパッと答えるA。

「即答かい」

思わず笑う。



てことは宮田のこと好きじゃなんだ。
良かった。



「玉森くんはしてるの?」

逆にAが聞いてくるから

「うん」

正直に答えると

「即答かい」

俺の真似で答えるけど

「あはははは、似てないー」

全然似てなくて笑っちゃう。




「どんな人なの?」

野次馬っぽい感じじゃなくて
純粋に気になるって顔でAが聞いてくるから

「優しくて、いつもニコニコしてて、絶対俺を否定しなくて、困ってると助けてくれるんだ」

すんなりと宮田の話が出来た。



「へぇー」

穏やかに聞いてくれるA。



すごく自然に話した。

考えてみたら俺が男を好きとか違和感あり過ぎだろ。



でも何でだろう?

Aには普通に話せた。



「その人に好きって言わないの?」

真っ直ぐな目でAが聞いてくるから

「…言わない。ううん、言えないんだ」

やっぱり普通に答えられた。



「なんで?」

「絶対に結ばれない相手だから」

「そんなのわかんないじゃん」

「分かるよ、ダメなんだ」

「なんで?…って聞いてもいいの?」

強めに聞いてこない「言いたくないならいいよ」ってテンションで聞いてくれるから
やっぱりAは居心地がいい。



でもさすがに引かれそうだから

「ながとになら言ってもいい気がするけど…もう少し時間ちょーだい」

もう少し時間が欲しい。

「うん、わかった」

優しい言い方のAにやっぱり落ち着いて。



あー、Aはいいな。

そう思って眠りについた。

秘めた想い T -side T- 10→



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shizu(プロフ) - りぃ☆彡さん» コメントありがとうございます!気づいてなくてごめんなさい。やっと繋がりました。短編のつもりだったんですけどね…楽しみにしててくれて嬉しいです! (2020年3月18日 5時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - はとさん» コメントありがとうございます!気づいてなくてごめんなさい。ようやくエンディングに向かいます! (2020年3月18日 5時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りぃ☆彡(プロフ) - はじめまして。いよいよ主人公サイドと繋がりましたね!続きを楽しみにしています! (2020年2月20日 22時) (レス) id: de1f37d540 (このIDを非表示/違反報告)
はと(プロフ) - はじめまして。いつも楽しみにしています。玉ちゃんがこの後、どんな行動にでるのか楽しみです。 (2020年1月26日 0時) (レス) id: bf18adaee4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2019年11月24日 7時

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