期間限定。 M -side M- 7 ページ9
電車がすぐ動いてもいいように
駅前のカフェに入った。
Aさんと会社の外で2人になるのはあの時以来で
少し緊張する。
ミルクたっぷりのラテをお互いすすりながら
当たり障りのない話をしばらくしていた。
「係長が居らしてもう1年ですね」
「そうだねー、何だかあっという間だね」
本当にこの1年あっという間で
ようやく来週新しい課長が来る。
「改めて色々ありがとうございました」
Aさんが深々とお辞儀をしてくるから
「いやいや、俺何もしてないよ？」
そう言うと首をブンブン振るAさん。
「係長のおかげでいま私仕事出来てますから」
「そんなことないよー」
「ありますから」
そう言って俺をまっすぐ見るAさん。
「係長が私を守ってくれたから今の私があります。本当にありがとうございます」
そう言って微笑むAさんが俺がずいぶん前に見た業者さんに見せてた優しい笑顔と一緒で。
「…ねえ、Aさん」
「はい」
まだ優しい顔のままでいるからついスッと言っちゃう。
「今度さ、一緒に出掛けてくれないかな」
「………私で良ければ」
そう約束してからAって呼ぶようになるまではそんなに時間が掛からなかった。
けど俺にはタイムリミットがあった。
残り半年を切る頃からAの様子がおかしいことに気づいていたけど。
まだ半年あるからって俺は見ないフリをしていたし
Aも口には出さなかった。
ただ俺はある決意をしていて。
実現するまではAに黙っていようと思っていた。
「俊哉さん」
Aが俺を呼ぶ声はものすごく甘い。
今ではお互いの家の鍵も交換していて今日は俺の部屋で過ごしていた。
「明日冬服持って帰るね」
「何で？」
「…もういらないでしょ」
「もー！そんなこと言わないでよ」
俺が悲しそうな顔をしてるAを抱き締めて言うと困った顔をしてる。
「ねえー！もう俺たち終わっちゃうの？」
「だってこんなに沢山置いてあったら引越しの時大変だし」
確かにクローゼットの4分の1をAの服が占めていた。
ここから仕事にもデートにも行けるように色んな服が置いてあったにはあったけど。
「まだ3ヶ月先でしょ？」
「でも…」
「まだだーめー。分かんないでしょ？先の事なんて」
そう言って音を立ててAの頬にキスをする。
「終わりじゃないでしょ？」
「…でも」
「とにかくダメ」
まだ言えないけど。
終わらせないから。
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もち?太郎(プロフ) - shizuさん» いえいえ大丈夫ですっ！！移行先行ってまいります！(笑) (2019年11月3日 8時) (
レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - nanacoさん» コメント気づいてなくてごめんなさい。どんどん長くなってて短編の予定が止まらなくなってます (笑）ようやくゴール見えてきました。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» コメント気づいてませんでした！遅くなってごめんなさい。北横ホント好きで。見ててほっこりしちゃいます。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - あーっ、やっぱり渉は主人公のことを好きだったんだ！｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡先が楽しみすぎます、優しい横尾さん好きすぎます笑 (2019年9月2日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» うへへ。嬉しいです(笑)また舞祭組ちゃんかな？(笑)北横はなんだろう。横千以上に親子(笑) (2019年8月31日 19時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年8月12日 8時
