期間限定。 M -side M- 4 ページ6
その夜。
課長のことを色々聞く。
やっぱりAさんは嫌がらせを受けていて
書類を拾うフリをして足を触るとか
指を触ってくるとか
後ろから抱きつかれたとか
胸を触ってきたとか。
聞くに耐えない話ばかりだった。
「…でも何もしてくれなくて大丈夫です」
Aさんは悲しそうな顔をして言った。
今にも泣きそうでびっくりする。
「そんな顔をしてるのに？」
「はい。3年まであと1年半切ってますから」
そう言うAさんの目は暗くて光を宿してない。
諦めてます、って顔。
多分歴代の出向の人達の対応が
Aさんや他の子達をこうしちゃってるんだろうな。
他の人達と一緒にして欲しくなかった。
俺は違うよ、って言いたかった。
だから
「すごく寂しいこと言うなー、せっかく一緒に仕事することできてるのに」
そう言った。
するとびっくりするくらい低い声で
「…だってそうじゃないですか」
Aさんが言う。
「え？」
思わず聞き返すと
「来て会社をめちゃくちゃにして居なくなりますよね」
泣きそうな顔のAさん。
「3年間だけうちに居て、何かしら業績残せば出世して悪いことしたら降格して。定年間際だったら試しに来て合いそうだったら長居して。宮田係長にとってもそういう存在ですよね？うちの会社って」
Aさんの『うちの会社』って言い方が本当に線を引いてるんですよ、って突きつけられた気がした。
それだけ歴代の人達がしてきたことってみんなに対してマイナスな事が多すぎたんだ。
ショックだった。
みんな仲良くしてくれてると思ってたけど
心のどこかでこう思ってるんだ、これが現実だって突きつけられた気がした。
でもそれを言ってるAさんが
俺より傷ついた顔をしていて。
言い過ぎた、って思ってるのと同時に
驕りかもしれないけど俺に対してはこうまで思ってないのに、って思ってくれてる気もした。
Aさんは
「ごめんなさい。気にかけて下さったのに。私、帰ります」
逃げるように帰ろうとしたから
「待って！！」
慌ててAさんの手を掴んだらびっくりするくらい細い。
え！？ちゃんと食べてる？
って思ったのは一瞬でバッて振り払われた。
そうだ。
彼女はいま課長のことで男性不信にもなってる。
俺がやらなきゃいけないことは
傷ついた彼女の心のケアだ。
無意識でやってしまったことに傷ついた彼女を安心させるのが先だ。
…そしてまだやるべき事がある。
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もち?太郎(プロフ) - shizuさん» いえいえ大丈夫ですっ！！移行先行ってまいります！(笑) (2019年11月3日 8時) (
レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - nanacoさん» コメント気づいてなくてごめんなさい。どんどん長くなってて短編の予定が止まらなくなってます (笑）ようやくゴール見えてきました。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» コメント気づいてませんでした！遅くなってごめんなさい。北横ホント好きで。見ててほっこりしちゃいます。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - あーっ、やっぱり渉は主人公のことを好きだったんだ！｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡先が楽しみすぎます、優しい横尾さん好きすぎます笑 (2019年9月2日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» うへへ。嬉しいです(笑)また舞祭組ちゃんかな？(笑)北横はなんだろう。横千以上に親子(笑) (2019年8月31日 19時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年8月12日 8時
