嘘だらけの婚約者 Y -side Y- 17 ページ49
やみくもに走っても
仕方ないんだけど。
不安だし
自分も落ち着かないから
コンビニやまだ営業してるカフェとか
行きそうなところをまわって走る。
どのくらい走ってたのか。
ふと思う。
俺はAの何を見てきたんだろう？
出て行く気になるほど
どんな嫌なことをしちゃったんだろう？
……1度帰るか。
荷物あるってことは帰ってくるかな。
息を整えてると着信。
Aか？
見るとミツだった。
「もし…もし」
まだ息が切れたままだった。
『おー、よこーさん。だいぶお疲れじゃん』
ミツの呑気な声。
なんか落ち着く。
「Aが…居なくなって…」
ハァハァ息を切らしながら言うと
『だろうね』
ミツが言う。
『うちに居るよ、A』
「はぁ！？」
『いまシャワー浴びてる』
「は！？いくらミツでもそれは…」
『落ち着けよ、向こうから来たんだっつの』
慌ててる俺に冷静なミツ。
『泣きながら来たけど。何したわけ？』
「何もしてねーよ、強いて言うなら嫌われたんだろ」
『…本気で言ってる？』
「だって話もさせてくんねーくらい、避けられてんだよ？」
『……はぁ、なるほどね』
ミツはアッアッアッて低く笑う。
「ミツんち行っていい？」
『……来てどうする？』
「一か八か、俺の気持ち伝える。それでもダメなら仕方ない」
『ん、わかった』
優しい声のミツに少しホッとする。
『俺んちの地図送るから』
「ん、サンキュ」
『そろそろA戻って来ちゃうかもだから切るよ』
「わかった」
『風呂上がりのAと2人きりとか我慢できっかなー。早くしないといただいちゃうよ』
「いくらミツでも絶対だめ」
『あははは、なら急いで来いよ』
そう言ってミツは一方的に電話を切る。
すぐ地図が送られてきた。
店からもなんなら今居るところからもそう遠くはない。
これはしょっちゅう来るわけだ。
ミツの部屋の前に着くとチャイムを鳴らす。
「はいはーい」
ミツが玄関を開けてサンダルを履いてそのまま出てくる。
「俺コンビニにタバコ買いに行くから終わったら電話して」
そう言ってミツは優しい顔をしてる。
「ありがとう、ミツ」
「お礼は仲直りしてからねーうまく行ったら今度生1杯サービスしてよ」
そう言って振り返らずに手を振って行っちゃう。
中に入るとミツのスエットを着て体育座りをしてこちらに背を向けてるAの背中が見える。
………ちゃんと話さなきゃだな。
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もち?太郎(プロフ) - shizuさん» いえいえ大丈夫ですっ！！移行先行ってまいります！(笑) (2019年11月3日 8時) (
レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - nanacoさん» コメント気づいてなくてごめんなさい。どんどん長くなってて短編の予定が止まらなくなってます (笑）ようやくゴール見えてきました。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» コメント気づいてませんでした！遅くなってごめんなさい。北横ホント好きで。見ててほっこりしちゃいます。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - あーっ、やっぱり渉は主人公のことを好きだったんだ！｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡先が楽しみすぎます、優しい横尾さん好きすぎます笑 (2019年9月2日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» うへへ。嬉しいです(笑)また舞祭組ちゃんかな？(笑)北横はなんだろう。横千以上に親子(笑) (2019年8月31日 19時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年8月12日 8時
