嘘だらけの婚約者 Y -side Y- 5 ページ37
「さんきゅ」
「いーえ」
みんなが帰って2人になったタイミングで言うと
Aは笑ってる。
「渉は愛されてるね」
「はぁ？」
「家族にさ。すごく愛されてるよ」
そう言って優しい顔をしてるからなんかドキッとして。
「つーかよくあんなにポンポンうそ言えたよな」
赤くなりそうになったけどなんとか堪えて言う。
「え？」
「笑った顔がどーのとか辛い時にどーのとか」
「あぁ、あれはホントだから」
サラッと言うA。
「…は？」
「元々渉の笑った顔好きだし。…それに同窓会ん時も声掛けてくれたじゃん？」
「…おぅ」
「あの時本当に嬉しかったんだよね。その時は思わなかったけど後から振り返ったらあの時渉に会わなかったらすごくしんどかったの」
って少し照れて笑ってるAがホントに心から言ってるのが分かる。
「そうだったの？」
「うん」
「…そっか」
「そ。全部嘘じゃないから話せたんだよ？」
そう言ってAは笑ってるけど。
俺の『好き』とAの『好き』は違うから。
気持ちが嘘なんだからさ。
次の日の朝6時。
玄関のチャイムが鳴る。
朝6時だぞ？
誰かと思って見るとばあちゃん。
「……何しに来たんだよ」
「孫に会いに来るのに理由いるんかい？」
そう言うとズカズカ上がってきて。
「渉ー？いまチャイム鳴ったー？」
寝起きで寝ぼけながら部屋から出てきたAが
ばあちゃんに驚いて「おはようございます」って慌てて挨拶してる。
「寝るのは別々の部屋？」
何度か部屋に来てるばあちゃんは
俺の部屋と別の部屋から出てきてるAに不思議そうな顔をしてる。
あ！やべ。
なんて言おう、って迷ってると
「私が寝相悪い上に寝言言うんです」
って慌てることなくAが答えてる。
…セーフ。
クローゼットの服の文句や足の露出とか
何を聞かれても笑顔で返してるAは
「朝ごはん召し上がられますか？…って言っても作るの渉さんですけど」
「俺かよ」
「だってその方が美味しいから」
って本当に普通に接してて。
ばあちゃんがなにも言えなくなってる。
ばあちゃんは認めてくれたのか
「次はちゃんと連絡してから来るから」
って言って帰ろうとするから
「私たちもこの後出るんで駅まで一緒に行きませんか？」
Aが声を掛けて引き止めてる。
これに完全にばあちゃんが落ちたのが分かる。
駅までの道はAと普通に話してた。
Aすげーな。
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もち?太郎(プロフ) - shizuさん» いえいえ大丈夫ですっ！！移行先行ってまいります！(笑) (2019年11月3日 8時) (
レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - nanacoさん» コメント気づいてなくてごめんなさい。どんどん長くなってて短編の予定が止まらなくなってます (笑）ようやくゴール見えてきました。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» コメント気づいてませんでした！遅くなってごめんなさい。北横ホント好きで。見ててほっこりしちゃいます。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - あーっ、やっぱり渉は主人公のことを好きだったんだ！｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡先が楽しみすぎます、優しい横尾さん好きすぎます笑 (2019年9月2日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» うへへ。嬉しいです(笑)また舞祭組ちゃんかな？(笑)北横はなんだろう。横千以上に親子(笑) (2019年8月31日 19時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年8月12日 8時
