嘘だらけの婚約者 Y 10 ページ23
それから数ヶ月。
今日もミツさんはやってくる。
「A、今日も可愛いね」
ニコニコしながら言うミツさん。
「つか今度こそ2人で出掛けない？」
「…そんなこと色んな子に言ってるんでしょ？」
最近慣れてきたのでミツさんに対して敬語はほとんど無くなっていた。
そしてここ数日ミツさんは
来る度に外で会おうってうるさい。
ここをどこかの飲み屋か何かと勘違いしてないかな。
「言ってねーから。つーかそろそろLINEだけでも教えてよ」
「ほぼ毎日会ってるのに何の連絡が必要なの？」
「お！言ったな？会えないならLINE交換出来るってことだな！？」
ニヤッてミツさんが笑う。
「俺ね、来週から1週間研修で来れないの」
「へー」
「…寂しくなる？」
「全然」
「即答かいっ」
私の言葉にオーバーリアクションをするミツさん。
「会社の研修か何か？」
「そ。施設に1週間カンヅメだよー」
「いいじゃん。この前の女の人も一緒なんじゃないの？」
ミツさんは2日前会社の女の人を連れてきた。
会社の同僚らしい。
仕事で相当ストレスをためてるのに
会社でタバコを吸えないって苦しんでたから
無理矢理連れてきたって言ってた。
「え？Aヤキモチ！？」
ミツさんが嬉しそうに笑ってる。
全然違う。
むしろミツさんは辛そうな同僚に気を配って
やっぱりどの人にも優しいんだろうなって思ったら
いい人だなって改めて思っただけだった。
「全くもって違います」
「んーー、マジか。アイツこれでヤキモチ妬いて少し意識してくれるかもって言ってたんだけどなー」
ミツさんは残念そうに言ってる。
でも何となく分かる。
きっとミツさんはその女の人に私を会わせるとか言って連れ出してきて
ここに息抜きさせに来たんだろう。
タバコ吸いに行かない？って言うより
素直について来てくれるだろうから。
その女の人がタバコを吸った瞬間
ものすごくホッとしてた顔が印象的で。
それを見たミツさんも嬉しそうにしていた。
「ミツさんは優しいね」
その理由を言ったら否定するだろうから言わずにただ言う。
「ん？惚れた？」
「違うから」
絶対に言わないでおこう。
調子に乗りそう。
「そんな優しい俺にLINE教えてよ。ね？ね？」
あんまりにもしつこいから
「分かった」
教えると嬉しそうに笑って
「ん！研修頑張ってくるー！」
そう言ってミツさんが帰るのと
行き違いでお客様が入店する。
私もその人もお互い固まった。
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もち?太郎(プロフ) - shizuさん» いえいえ大丈夫ですっ！！移行先行ってまいります！(笑) (2019年11月3日 8時) (
レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - nanacoさん» コメント気づいてなくてごめんなさい。どんどん長くなってて短編の予定が止まらなくなってます (笑）ようやくゴール見えてきました。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» コメント気づいてませんでした！遅くなってごめんなさい。北横ホント好きで。見ててほっこりしちゃいます。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - あーっ、やっぱり渉は主人公のことを好きだったんだ！｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡先が楽しみすぎます、優しい横尾さん好きすぎます笑 (2019年9月2日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» うへへ。嬉しいです(笑)また舞祭組ちゃんかな？(笑)北横はなんだろう。横千以上に親子(笑) (2019年8月31日 19時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年8月12日 8時
