期間限定。 M -side M- 1 ページ3
初めての出向。
前の日はガラにもなく緊張して眠れなかった。
出勤初日の朝。
「宮田俊哉です。よろしくお願いします」
部署に配属されて自己紹介をした時
1人だけこちらを見ない女の子がいた。
「席はそこに居るAさんの隣で」
課長にその子の隣の席って言われる。
「Aさん、よろしく」
笑顔で挨拶したけど会釈だけが返ってくる。
嫌われてるのかな。
心が折れそうになりながら荷物をしまおうとして机の引き出しを開けると
文房具が綺麗に揃って入っていてフロアの配席表やビルのルールも入っていた。
誰かに聞こうと思っていたものが全て揃っている。
すごく手厚い会社だなー。
なんて思いながら片付けて仕事を始めた。
緊張で終えたその日の夜
歓迎会を開いてもらう。
隣の席の彼女は欠席だった。
「あー、Aさん？彼女ここ数ヶ月飲み会来てないんだよね」
同じ部署男の子が言うともう1人同じ部署男の子が反応する。
「え？この前来てたじゃん…って、そうかあの時課長居なかったからか」
「あー」
2人は言って気まずそうな顔をしてる。
「え？どういうこと？」
「…何でもないです」
俺が聞いても2人は何も言ってくれなくて。
これは話題を変えた方がいいのかな、と思って
「あー！そうそう、ありがとう！机の引き出しに色々揃っててものすごく助かったよー」
って他の話題を振ったら
「あ、それAさんですよ」
結局その子の話題になっちゃう。
「彼女ものすごく気が利くんです。仕事も早いし」
「へー」
そんな気はする。
今日も部の中で1番動いていたのはAさんだった。
「…もう遅かれ早かれ分かるから言っちゃいますね」
そう言って同じ部署の子が教えてくれたのは
課長がAさんにセクハラをしてるっぽいって話だった。
『ぽい』と言うのは誰も証拠を見てなくて
本人も周りに言うタイプではないし内容が内容だから聞きにくくて疑惑止まりらしい。
でも課長と接する態度もおかしいし部署に課長ともう1人で残るのを極端に避けるから
何となくそうなのかな、とみんな思っているとの事だった。
「すごくずる賢いんです課長」
「…でもあと2年だし」
2人が言う。
「ん？どういうこと？」
「あと2年我慢すれば居なくなる、って俺らも多分Aさんも思ってるんです」
そう言う2人は『係長も3年だけでしょ？』って顔をしてる。
そうかもしれないけど。
俺に何か出来ることはないかな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 318人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» いえいえ大丈夫ですっ！！移行先行ってまいります！(笑) (2019年11月3日 8時) (
レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - nanacoさん» コメント気づいてなくてごめんなさい。どんどん長くなってて短編の予定が止まらなくなってます (笑）ようやくゴール見えてきました。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» コメント気づいてませんでした！遅くなってごめんなさい。北横ホント好きで。見ててほっこりしちゃいます。 (2019年11月3日 4時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - あーっ、やっぱり渉は主人公のことを好きだったんだ！｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡先が楽しみすぎます、優しい横尾さん好きすぎます笑 (2019年9月2日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» うへへ。嬉しいです(笑)また舞祭組ちゃんかな？(笑)北横はなんだろう。横千以上に親子(笑) (2019年8月31日 19時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：shizu
| 作成日時：2019年8月12日 8時
