サイボーグな彼女 9

わからない？ 23 ki ページ32

合意の上で重ねた唇は涙の味。

「…しょっぱ」

思わず呟く。
恥ずかしそうなAが可愛い。


…もっとしてーな。

ゆっくり顔を近づけたらAが目を閉じてくれたから
今度は少し長めに唇を重ねた。



はじめての合意の上でのキス。

実は何度もしてたこと知ったらAは怒るかな。



音を立てて唇を離すと見つめ合う。



「なぁ」

「はい」

「これ、夢じゃねーよな？」

「私も聞きたいです」

ものすごくAらしい答え。
笑っちゃうじゃん。



Aの唇の感触が気持ち良くて何度も何度もキスをする。

キスしながら抱き締めたらAから涙がこぼれる。



あ、やべ。
階段から落ちたんだよな。



「…あっ悪ぃ、痛い？」

腕を緩めたらAは首を振ると
潤んだ目で俺を見て

「…もっと」

呟くように言う。



キスを？
抱き締めるのを？

わかんねーけど両方だな。



俺はあぐらをやめて足の間でAを挟んで
抱き締めてキスをする。



舌でツンツンってAの唇をつつくと少し口が開いたから舌をねじ込んで絡める。

「…んっ…」

可愛い声が漏れる。



たまんねー。



さらに舌を絡めると応えてくれる。
首の後ろに腕を回して離せなくして舌を絡め続けた。



しばらくしてそっと唇を離す。



さすがに今日は帰りたくない。

「…今日泊まってっていいよな」

「はい」

俺の目を見て言ってくれるA。



「一緒に寝ていい？」

さすがにダメって言わねーよな。
でも何となく小声になっちゃう。

「……はい」

小さく返事をするA。



可愛い。



今日はもう一緒に居られるだけで満足だな。

なんかもう愛しくてたまんねー。



「シャワー借りる」

「はい」

「だからその間にコレ着替えて」

そう言ってAの服を引っ張る。



キョトンとした顔のA。



「今日はあのお揃いでいーだろ？」

つーか今日こそアレ着る時だろーが。



やっとピンときたAが照れて可愛い。



あーダメだ。
可愛いしか出てこない。



「……いいよな？」

確認でもう1回聞くと

「はい」

頷くA。



「ん」

いつもなら頭をぽんってするところを
チュッ、て触れるだけのキスをすると少し物足りない顔をしてるA。

それが可愛かったからもう少しキスをする。



「ヤバい。めっちゃ幸せなんだけど」

思わず口にすると
ものすごく真っ赤になってるA。



「風呂、行ってくるな」

やっぱりもう1回キスしてやっとAと離れる。

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