サイボーグな彼女 9

わからない？ 19 ki ページ24

Aと武田ちゃんが
警察に向かう。

向かう直前に見た時には完全に落ち込んだ顔のA。

だからお前悪くねーだろ。




Aと武田ちゃんがいねーから杉山ちゃんがタマだけじゃなくて俺と藤ヶ谷をを送ってくれる。



「なになにー、ガヤってばAちゃんとデートしたの？」

「店の中もほぼ別行動だったよ？俺もAさんもプレゼント選びだったから」

タマの言葉に藤ヶ谷が答えてる。



あの店でプレゼント選び。

てことはもしかして俺のクリスマスプレゼント選びだったんじゃねーか？



しばらくしてチラッと俺を見る藤ヶ谷。



「…どした？」

「んーん、なんでも？」

俺が聞くと藤ヶ谷は肩をすくめてる。



…なんだよ？

この前のLINEといいホント言わねーな。





次の日はテレ朝で収録で。

その前に里美の弟、つまり俺の同級生と
里美の彼氏である先輩両方からLINEが来てる。


どっちも『里美が今日パーカー返すって言ってる』って内容と里美に貸してくれてありがとうっていう内容。

局に着くと
いつものように控え室に打ち合わせに来た後チラッと俺を見て出る里美。

持ってる紙袋の中身がパーカーなのはすぐ分かったからタバコのフリしてついてく。



少し歩いて誰もいないことを確認すると

「ありがと」

里美がパーカーを渡してくる。

「ん」

受け取るとヒラヒラと手を振ってお互い別れて俺は喫煙所に向かった。



タバコを吸い始めて少しすると藤ヶ谷が来る。



「おつー」

「ん」



ちょうど誰もいなくて俺ら2人の貸切だった。



「ごめんね、Aさんの件迷惑かけて」

しばらくして藤ヶ谷が言う。



「や、藤ヶ谷もAも悪くねーだろ」

「でもあの時送ってもらっちゃったからさ」

「んなのフツーだろAはマネージャーだし」

電車で帰ってバレてトラブるよりいーだろ。



「Aさんめちゃくちゃ真剣に選んでたよ」

しばらくして藤ヶ谷が言う。

「へー」

興味がないフリをする。



「…北山じゃないの？」

探るような目で聞いてくる藤ヶ谷。

「何が？」

「プレゼントの相手」

「知らね」

「ならいいんだけどさ」

言って悲しそうな顔をするから気になる。




「…何かあった？」

「違うなら教えない」

そう言ってタバコを消して藤ヶ谷が出ていこうとするから

「え、なに何？？」

慌てて止めた時、外からドスン！って音がする。



顔を見合わせる俺と藤ヶ谷。




特にお互い「行こう」とは言わず音がする方に向かった。

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