サイボーグな彼女 9

わからない？ 8 ki ページ2

pipipipipi…


めざましの音。



…またいつの間にか寝てたな。

無理矢理Aを抱き締めて寝たとこまでは覚えてるけど。



ゆっくり目を開けるとまだ起きてないA。

さっきの寝起きの良さはどーした。



腕を俺の背中に回してないもののくっついて寝てくれてて少しニヤける。


「おい、A」

抱き締めたままゆさゆさ揺すると

「んーー」

言って俺にさらにくっつくA。



…やっぱり寝起き悪っ。

でも甘えてくれてる気がして嬉しい。



「朝だぞー。つーか昼だぞー」

「んーー」

声を掛けても唸って俺にくっつくAの腕が背中に回る。



これホント普段どーやって起きてんの？
試しにそのまま放置してみる。



めざましが鳴って1分くらい経過。



モゾモゾとAが動いて俺の背中に回していた手がベッドサイドに伸びると手探りでスマホを掴んでめざましを止めてる。



「ババさんおはよー」

寝ぼけてるのか言いながら俺を抱き締めてる。



いつもババさんに挨拶してんの？
なにこれめちゃくちゃ可愛い。



「おはようございまーす。北山です」

そう答えると慌ててAが起きる気配。



「んははは、おはよ」

思わず笑っちゃいながらベッドサイドの明かりをつける。



「……おはようございます」

真っ赤になってるA。

「はよ」

笑いを堪えながら言うとAは髪を手ぐしで直しながら体を起こしてる。



「電話では一発で起きんのにめざまし鳴らしすぎじゃね？」

「…変な時間に起きたからで普通に起きる時もありますから」

言いながら恥ずかしそうにしてるA。



確かに起きる時は起きてるな。



「しかもババさんに挨拶とかめちゃ可愛いんだけど」

笑っちゃいながら言うと

「……着替えてきます」

そう言って立ち上がろうとしたから背中から抱き締めて

「何だよー、褒めてんのにー」

うりうり、って背中に顔を擦りつけたら

「絶対違いますっ、からかってますよ北山さん」

一生懸命離れようとしてるA。



あー可愛い。

このまま仕事行かないでずっとこーしてたいな。



でもそんな訳にもいかないから

「俺シャワー浴びたい」

そう言ってAを抱き締めていた腕を解いて俺も起きると

「どうぞ。何か食べたいものありますか？」

立ち上がって聞いてくる。



「朝昼兼用だからガッツリ食いたい」

「分かりました、野菜多めのご飯にします」

照れてるのか振り返らず部屋を出るA。




めちゃくちゃ可愛い。

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