サイボーグな彼女 8

そうじゃなくて 26 ページ31

シャワー浴びて出ると
北山さんがリビングで寝かかってた。



「おかえりぃー」

北山さんは言いながらテレビを消してのびをする。



「やーっぱ落ち着くんだよなーAんち」

「そうですか？」

「うん」

返事をしながら北山さんは大あくび。




「もうここに住みたいレベル」

「ダメです」

「んははは、分かってるよ。冗談冗談」

立ち上がって私の頭をポンポンしながら北山さんは笑う。



「はいっ、寝よ寝よ」

言いながら北山さんは私の背後に回ると背中を押して寝室に向かう。
まだ私スマホも持ってないしアラームも設定してないんですけど。

「スマホなら持ってるから」

察してるかのように北山さんが言う。



途中でリビングの電気を消したりガスのスイッチを消すのも忘れない北山さん。

ここは本当に誰の家ですか？



「俺もAんちに置いてく部屋着このショップのにしよー」

そう言って北山さんが歩きながら後ろから抱き締めてくる。

歩きにくい。

しかもサラッとうちにまた部屋着置くって言ってますけど今日のこれって特別じゃないんですか？



「…このルームウェアやっぱりすげー似合ってる」

さっきまで着てたのは北山さんからプレゼントしてもらった半袖のルームウェアに上着を羽織っていたんだけど
いまは同じく戴いた長袖のルームウェアを着てる。

上は長袖のチュニックみたいな丈が長めのものに膝丈のパンツ。



「コレは絶対Aに似合うと思ったんだー」

くっつきながら言う。

北山さんが後ろで良かった。
似合うとか正面で言われたら恥ずかしくてどんな顔していいか分からない。



寝室に入ると北山さんが言う。

「なぁなぁ、クリスマスプレゼントさー。ルームウェア選びっこしねー？」

「クリスマスですか？」

「うん」

あと2ヶ月先ですけど。



プレゼント悩んで大変だから決めて貰えると有難いけど
送り合うの確定ですか？

「…いいですけど」

「ん、じゃあ決まりな」



そう言って北山さんが私にくっついていた腕をほどいて布団をめくる。

そして自分が先に入ると

「ん」

って言って腕を広げて待ってる。



「ほら、早く」

ニッて笑う北山さん。



…おかしくないですか？

私がこの中に入るの。



「ただ一緒に寝るだけじゃないんですか？」

「えーっ、いいじゃーん」

北山さんは口を尖らせる。



「おいで」

そう言って優しく笑うからつい惹かれて隣に入る。




腕の中に入ると

「…ありがと」

甘い声で言う北山さん。

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