この想いの結末は２ (ページ47)

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武勇伝？ページ47

ちょっと待て。

その時はそれで収まったからいいにしても
そんな言い方して逆上されたら危ないでしょ。

口出ししようとしたら

「あ、そっちの話？」

Aちゃんが言う。

…そっちの話とは？

「え、カッコイイ話ならこっちじゃない？」

「私はもう1個の方が好きだけど」

アコとAちゃんが謎のやり取りをしてる。

…もう1個？

「もう1個ってなに？」

マネージャーが代弁してくれる。

「あー、この前、今度は2人でいる時に声掛けられて」

…また？

「一緒にカラオケ行かない？って言う人にAちゃんが『私たちこれから子供迎えに行くもんで』って断ってて」

ぶっ。

思わず吹き出しちゃった。

「こっちの方がスマートで武勇伝っぽいでしょう？」

「いやいやカッコイイのは言い切るやつだよ」

あっけらかんと言うAちゃんに、呑気なアコ。

そうじゃない…。

「あのね、2人とも。ナンパの断り方の前者のやつは危険だから。男でしかもプライドある奴だと逆ギレしてくるから危ないから辞めなさい」

代わりにマネージャーが言ってくれる。
そうそう、そういうこと。

「アコちゃんが可愛いから悪いんだよ、私1人でいてもナンパされたことなかったからね」

「よく言うよ、この前店でアドレス渡されてたのに」

はぁ！？

「へー、アドレスもらったの？」

「あー…貰いました」

マネージャーの問いに歯切れ悪く答えるAちゃん。

「ネイルって男の人も来るの？」

「来るよー。甘皮の処理とかしに」

「へー！！」

マネージャーがびっくりしてる。

「手を見せる仕事の人がね。バーテンさんとか喫茶店で働く人とか」

「なるほど」

「爪切りで爪切るとガタガタになるから、ヤスリで整えたりあとは爪磨きもしたり」

なんてAちゃんが答えてると

「え！それなら私もお願い出来るじゃない！」

食いつくアコ。

「アコちゃんは自分でやると思って」

「えー！やってよー！今度予約させて！！！」

「なんならアコちゃんは家でやろうか？」

「いやいや、場所大事よ？お店でやってよー！」

「…分かった、明日予約表確認するよ」

なんて2人が話しててすっかり話が手のケアに変わってしまう。

てか貰ったアドレスの話どうなった！？

「そーいや貰ったアドレスどうした？」

マネージャーが話を戻してくれる。

ナイス！！

「あ、その場でお断りしました」

…はー、良かった。