この想いの結末は２ (ページ23)

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言わないページ23

Aside

0時になる5分前。

ミッションを開始する。

「トイレ行ってくるー」

私が席を立つと

「あ、Aちゃんトイレの場所教えてー」

席を立つたいぴー。

私たちはトイレには向かわず厨房に行って
店員さんに置かせてもらってたケーキを持ってきてもらってロウソクを立てる。

「電気の場所はバッチリ確認済みだよ」

「サンキュー」

たいぴーと2人でケーキに火をつける。

つけながらたいぴーが

「ちなみに、Aちゃんは誕生日いつなの？」

って言う。
来月の今日なんだけど。
この流れで言ったら祝えって言うのと一緒だよね。

「え？私は来月ー」

「…へー」

細かくは言わない。
けど、たいぴーもそれ以上つっこんでこなかった。
良かったー。

「オッケーついた！」

「よしっ！行こっ！！」

ロウソクの火が消えないようにゆっくり動く。

部屋の中から笑い声が聞こえる。

アコちゃん、楽しそうなところごめんね。

ドアをそーっと開けると、電気を消す。

「えっ！！何！？」

アコちゃんのびっくりする声。

私がドアを押さえてケーキを持ったたいぴーが部屋に入った。

「「「ハッピーバースデートゥーユーハッピーバースデートゥーユー♪」」」

「えっ！？えっ！？えーっ！？」

アコちゃんが驚いてる。

「「「ハッピーバースデーディアアーコーハッピーバースデートゥーユー♪」」」

「はい！アコちゃん願い事思い浮かべてから消してー」

「え？…う、うん」

私が言うと、戸惑ってるアコちゃん。

あれ？変なこと言った？

ろうそくが消えてから電気をつけた。

「「「おめでとうーー！」」」

「ありがとうーー！」

アコちゃんが喜んでくれてる。

良かった。

「ケーキを切ってもらってくるね」

とケーキを持って部屋を出た。

厨房でケーキを切ってもらってる間、
冬に会おうって言ったけど来月は絶対避けようと決意。

「ただいまー」

切ったケーキとフォークを持って戻るとたいぴーに聞かれる。

「ねぇ、さっきの願い事のやつ何？」

「え？？あれ？やらない？？誕生日ケーキのロウソク消すとき願い事すると叶うって言うでしょ？」

答えると、武田さんも、

「え？ケーキのロウソクの由来ってそうだよな？」

って言ってくれる。

「…そうなの？」

「…そうみたいね」

顔を見合わせるアコちゃんとたいぴーに、
やっぱり私とは違うんだなー、なんて

些細なことなんだけど、勝手に思って勝手に寂しくなった。