この想いの結末は ２

フタをする ページ11

Aside


たいぴーのバカ。

勝手に誤解して、心配して。
何してんの？


でも。

私は、たいぴーの、ただの友達だから。

ちょっとしたくだらないLINEで気分転換して
お互いが明日も笑えるような、そんな存在じゃなきゃいけないんだ。
たいぴーに気を遣わせるなんて、私は何様なんだ。



アコちゃんに

『確かにたいぴーのは可愛いけど弱かった。アコちゃんの破壊力ハンパない』

って送る。

すぐに既読がついて

『どうしたの？元気ないの？？』

ってメッセージが可愛いキャラクターが壁からヒョコっと顔を出してるスタンプと共に来た。



ごめんね、アコちゃん。

違うの。


会ってたいぴーをまた好きになる前に
友達だって言い聞かせる期間作ってたの。



そう言えれば私は楽になるけど、アコちゃんが困るだけだ。


もしかしたらアコちゃんら応援してくれるかもしれないし、
してくれないかもしれない。

いずれにしても、たいぴーに近いアコちゃんは
私のこの気持ち聞いても困るだけだ。



この気持ちは誰にも言わない。

封印する。



一生口にしない。



心の中で、たいぴーのへの気持ちに
フタをして
頑丈な南京錠をかけた。



もう大丈夫。

うまく笑える。



深呼吸してから、アコちゃんに返信する。


『ちょっと仕事が立て込んでて、たいぴーへの返事を雑にしてたから心配かけたのかも。全然元気なんで大丈夫！アコちゃんのLINEで笑って元気になったよ☆』


って送る。


『ホントに？太輔が余計なことしてない？』

疑ってる、みたいなスタンプと共に届く。


『大丈夫！また面白いインスタあったら教えてー！』


って送った後、たいぴーのLINEを開く。


『可愛い！！めちゃ癒されるんだけどー！』

前までのテンションで送る。

すぐに既読がついた。

あ、仕事終わってるのかな？


しばらくしたら

『ニカが可愛い犬の動画見てたから、実家の犬の動画を母親に頼んだらほぼ静止画だったよー。』
ってメッセージがガッカリしたスタンプと共に送られていた。


『十分可愛かったよ！癒された。ありがとう』

って送ったら、

『元気になった？』

って来たので

『ストロベリースペシャル3分の1くらい。アコちゃんで1杯分元気になった』

って送ったら

『俺もまだまだだな』

って返ってくる。


『もう少し勉強して下さい、キング』

って送ったら、滝に打たれてるスタンプが返ってきた。


…うん、もう大丈夫。

ときめいてなんかない。

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