そうじゃなくて 9 ページ47
登山ロケを終えて
泥だらけだから着替えて帰る。
女性のスタッフさんたちと一緒に着替えさせてもらった。
もう家に帰るだけなので少しラフめの格好ではあったけど。
「Aちゃんのラフなカッコすごい新鮮」
今日1日過ごしてだいぶ距離が縮まった玉森さんが言ってくる。
「今度もう一個のチームのロケでしょ？」
「明後日の予定です」
「じゃあAちゃんは先にどっちが勝ったか分かっちゃうんだねー」
「どうですかね？査定額その日に全部揃いますかね」
今日も概算でしか価格が出ていない。
終わったのは夜だからさすがに冷えてきていて。
北山さん上着いるかな、と思ってさっき借りた上着を手にして
「北山さん、上着いりますか？」
声を掛けたけど
「……いらねー。さんきゅ」
こっちを見ないで答える。
「……タバコいく」
そう低い声で言うと
「あ、俺もー」
玉森さんもついていく。
機嫌悪そうだな。
それか、疲れてるのかな。
「やっぱりキノコはさー。焼いて醤油か天ぷらにして塩で食べるかだよね」
横尾さんに声を掛けられる。
「バター醤油もいいですよね」
私が答えると
「焼いてマヨネーズと七味もいいなー」
さらに答える横尾さん。
料理の話だから楽しそうで横尾さんはニコニコしてて。
「Aちゃん、飲み物下さーい」
千賀さんに呼ばれる。
「味変わっちゃったかもですけど温かいのともありますよ」
「え！りんご蜂蜜生姜ティー？」
「朝は寒かったので自分で飲もうと思ってたんですけど飲みそびれて」
…本当は北山さんの枕をしてて動けなくなってたからですが。
「え！欲しい欲しい！」
「どうぞ。私用ですから蜂蜜少ないですけど」
「わー！ありがとう！！」
千賀さんが笑う。
横尾さんも千賀さんも笑ってる。
送迎以外で丸1日私だけで動くのは確かに初だった。
みんな気を遣ってくれてるのかもしれない。
ものすごく有難い。
煙草に行った北山さんと玉森さんが笑って話しながら帰ってくる。
「ただいまーん」
そう言ってニッて笑ってる玉森さんと
「……」
私と目が合うと無表情な北山さん。
確かに私も笑わない。
でもここ最近の北山さんは私には全く笑わない。
態度から嫌がられてはないのは分かるけど。
最近文句しか聞かない。
そして今もこの顔。
何だか悲しくなってきたけど。
明日はオフだし明後日はもう1つのチームのロケだから2日空くから。
…もう少しの辛抱だ。
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ぴの(プロフ) - いや〜きがつくと、この話し終わっちゃうから嫌です(笑) (2019年5月26日 13時) (
レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» あー。第2第3の裕香さんとの会話じゃなくてふつうに主人公が自分の中で思ってる時のとこです(？)いえいえー。謝らないで下さい！フラグって作るの難しいので尊敬です！！ (2019年5月26日 13時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - ぴのさん» 北山さんもですが主人公もそろそろ気付け、と自分で書いてても思います（笑） (2019年5月26日 12時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» さすが、分かってらっしゃる。フラグ散りばめていきますよ！もし呼び捨てが裕香さんとの話の中ならビジネスマナーでもしも裕香さんとの話以外だったら見つけ次第修正します！ごめんなさい。 (2019年5月26日 12時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - Runaさん» コメントありがとうございます。ヒヤヒヤからの甘々からのヒヤヒヤ…相変わらずたまに自分で書いててヒリヒリします（笑） (2019年5月26日 12時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年5月10日 19時
