ヤマアラシな彼 2 -side2- 11 ページ24
不思議そうに俺を見上げてるAさん。
俺はチェリーちゃんを1度床に下ろすと、Aさんの手を取った。
チェリーちゃんはAさんの足元に座り込む。
「半年経ったじゃん。もう1回告白していい？」
「……」
Aさんが無言で俺を見つめる。
「Aさんのこと好きな気持ち、半年経っても変わらなかったよ。俺と付き合って下さい」
「……」
「自惚れだったらごめん。でもAさんも俺のこと好きになってくれてるよね？」
俺がそう言うとAさんがまた涙を零した。
「…わかんない」
しばらくしてAさんが鼻をすすって言う。
「二階堂君のこと、好きになりたくない」
「…なんで？」
「もうやだ。若い子と楽しそうに話してるだけでこんな気持ちになるなんて辛いもん。だったら最初から好きになりたくない」
そう言ってポロポロ涙を流すAさん。
…何これ。
Aさん相当俺のこと好きになってくれてるじゃん。
だからつい
「え？マジ？？」
Aさんがめっちゃ泣いてるのに俺は嬉しくて笑っちゃう。
「ちょっと！からかってるでしょ」
「ちがうちがうっ！！嬉しいんだけど！！だってこれってヤキモチでしょ？」
「……」
答えないAさん。
「もー大丈夫。Aさんの気持ち分かったからAさんが『ウザイ！』って言うくらい俺がずっと好きって言い続けるから」
「…何それ」
「Aさんが不安にならないくらい『好き』って言うから」
「………ホントに？」
その『ホントに？』はもう俺のことすきって言ってくれてるのと一緒？
だから
「その代わり、2番目でいいから俺のこと好きでいてくれる？」
何となくそうだとは思うけど怖くてギュッてAさんの手を握った。
しばらく無言で俺を見つめるAさん。
チェリーちゃんがAさんの足にスリスリしてきた。
するとAさんが
「…チェリーが」
「え？」
「チェリーが『頑張れ』って言ってくれてる」
そう言って俺の手を握り返してくれる。
「可愛いくて若い子と話してるだけで不安になるくらい、二階堂君が好きになりました」
「はい」
「半年間、色々沢山ありがとう。これからもよろしくお願いします」
そう言ってAさんは深々と頭を下げてから俺を見上げてニコッて笑ってくれる。
俺は嬉しくてグイッてAさんを引き寄せると思い切り抱き締めた。
少ししてそっと抱き返してくれるAさん。
…ものすごく幸せだ。
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shizu(プロフ) - mayumitsuさん» コメントありがとうございます！私もミツ担なのでどうしても北山さんの圧が強めになってしまいます。少しずつ更新しますのでよろしくお願いします！ (2019年4月10日 5時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - こんにちは★こちらも読んでます(^-^)不器用な二階堂くんと、どうなるのか気になります。そして北山さんのiQOS、奪って吸える関係たまらんですね…!!!北山担なのでそこに興奮しました(;∀;)笑。 (2019年4月4日 18時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年4月1日 8時
