検索窓
今日:17 hit、昨日:10 hit、合計:129,429 hit

ヤマアラシな彼 2 13 ページ13

なんて話してるタイミングでチェリーが水を飲み終えて私の膝にやってくる。



「なんでチェリーちゃんって言う名前なの?」

「桜が咲いた日に飼い始めたから『チェリー』」

「へー」

二階堂君がチェリーに近づくとチェリーから二階堂君に飛びつく。

…結構珍しい。



「おっ、チェリーちゃん可愛いっ」

二階堂君がチェリーをわしゃわしゃするとチェリーも嬉しそう。


「チェリーがここまで初対面の人に懐くの珍しいんだけど」

私が言うと

「おっ、第一関門突破?」

なんて二階堂君が笑ってる。



「ドッグカフェでもめちゃくちゃ犬に懐かれてたよね」

私が言うと

「あ、Aさんも気づいてたの?てか見てたの?」

少し照れてる二階堂君。

「うん」

「俺犬好きだから犬にも好かれてるの」



チェリーが二階堂君の膝の上で全力で尻尾振って顔を舐めてる。
これも相当珍しい。
洋一さんとは付き合ってる間1度も洋一さんの顔を舐めたことはなかった。



「いつかAさんにも気に入ってもらえたらなー」

言いながらニコって笑ってる二階堂君。

「いや私、人の顔を舐めたりしないけど」

「そんなこと分かってるし!」

言ってまた二階堂君はクシャッて笑ってる。




そんな顔したって無駄だよ。

「私いまチェリー居れば幸せだから」

「あはは、そりゃこんなに可愛い子がいたらそうなるよね」

そう言って二階堂君はチェリーを撫でてくれる。
チェリーもものすごく気持ち良さそう。



「いいよ俺2番目で」

チェリーを撫でながら言う二階堂君。



「え?」

「チェリーちゃんの次でいいから。Aさんの一番はチェリーちゃんなのは公園に居る時の顔見てたら分かるし」

「だから二階堂君はまだ何番目とかの対象にもなってないからって」

「うわー、そこまで言う?」

「言うよ。全然信じられないし」

明日会社で会ったらきっとまた二階堂君はびっくりするくらい冷たいに違いない。



「分かった。明日からめっちゃ笑顔で挨拶する」

「へー」

「うわっ!信じてないっ!」

「信じてないもん」

「あははははっ『もん』って可愛い」

私が言っても二階堂君は全然気にしてない。




「…覚えててよ?半年後」


そう言って二階堂君はニヤって笑うけど。



半年後二階堂君と私がどうなってるか。

正直、変わってないか
二階堂君が私に飽きて気が変わるだろうとしか思えなかった。






-END-

ヤマアラシな彼 2 -side2- 1→←ヤマアラシな彼 2 12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (139 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
408人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

shizu(プロフ) - mayumitsuさん» コメントありがとうございます!私もミツ担なのでどうしても北山さんの圧が強めになってしまいます。少しずつ更新しますのでよろしくお願いします! (2019年4月10日 5時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - こんにちは★こちらも読んでます(^-^)不器用な二階堂くんと、どうなるのか気になります。そして北山さんのiQOS、奪って吸える関係たまらんですね…!!!北山担なのでそこに興奮しました(;∀;)笑。 (2019年4月4日 18時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shizu | 作成日時:2019年4月1日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。