ヤマアラシな彼 2 12 ページ12
「矛盾してるんだけど」
そう前置きして
「Aさんと仲良くなりたいけどミツさんこと好きなら俺おじゃま虫じゃんと思ってて。でも話したいから仕事する場所ウロウロしてたの」
二階堂君は言う。
あ、だから談話スペースにもいたんだ。
「今まで人に興味持ったことってなかったからこんな時どうしていいか分からなくて。ビビってたら今日になっちゃった」
そう言って困った顔をしてる二階堂君。
けど
「しかも変な男の人に絡まれてるし」
って嫌そうな顔をする。
「あれ誰?」
「…前付き合ってた人」
「あの人が『よく見られたくて無理してた』彼氏?」
「…まぁ、そう」
「ふーーーん」
少し考えてる二階堂君。
「ねぇAさん」
「何?」
「ミツさんのこと好き?」
「人としては」
「恋愛対象ではない?」
「うん」
「…って、聞いてから言うのってめちゃくちゃダサいんだけど」
「そうだね」
さすがに私もこの流れで何を言われるかくらい何となく想像つくし。
「ほらやっぱりこういうところ。『え、何?』とか絶対言わないじゃん?」
そう言って二階堂君が笑う。
「Aさんが好きです」
真っ直ぐ私を見て言ってくれる二階堂君。
「どうも」
私が頭を下げると目をクシャッてして笑ってる二階堂君。
「ほらね、やっぱり好き」
「何が?」
「仕事以外では裏表ないとこ」
褒めてくれるのは嬉しいけど
私はまだそこまで君に興味を持ってないから
「でも私…」
言いかけると、
「あ!待って!!!いま返事だめ!!」
二階堂君に遮られる。
「いま返事貰ったらフラれちゃうから」
「うん、断るつもり」
隠すつもりもないから言う。
「だよね。だからあと半年くらい待って」
「え、長くないっ?」
「長期戦なの」
そう言ってニッて笑う。
「もしそれまでにAさんに好きな人出来たら諦めるし…いやもう諦めないかな」
「何それ?」
「さっき知らない人と話してるとこ見たらミツさんより焦ったし何より後悔したくないから拗ねてないで話さないとって思って」
そう言ってるのも今だけだよ。
この前だって飲みに誘うって言って結果誘わなかったのに。
「きっと二階堂君はすぐ気が変わると思う」
私は率直な感想を言った。
「…なんで?」
二階堂君は寂しそうに私を見る。
「だってこの前も話した次の日から目も合わせなかったのに」
この前は酔った勢いだとしか思えなくて。
今もただの気まぐれかなって。
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shizu(プロフ) - mayumitsuさん» コメントありがとうございます!私もミツ担なのでどうしても北山さんの圧が強めになってしまいます。少しずつ更新しますのでよろしくお願いします! (2019年4月10日 5時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - こんにちは★こちらも読んでます(^-^)不器用な二階堂くんと、どうなるのか気になります。そして北山さんのiQOS、奪って吸える関係たまらんですね…!!!北山担なのでそこに興奮しました(;∀;)笑。 (2019年4月4日 18時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shizu | 作成日時:2019年4月1日 8時