検索窓
今日:7 hit、昨日:8 hit、合計:129,377 hit

ヤマアラシな彼 2 6 ページ6

その日の夜。

大学からの友達の真由美が合コンをセッティングしてくれた。


「33歳になって普通の出会い求めるの大変だから!」

って言うけど私はいま特に彼氏を必要としていなくて。
チェリーが居れば寂しくないしなんなら一生独身の覚悟もし始めてたんだけど。
真由美の熱い思い(=人数合わせ)で参加する。



案の定男の子たちは私より若い子をタゲってるから場の空気が悪くならない適当にやり過ごす。



退屈だから周りをウォッチングしてると少し離れたところでも合コンをやってた。

けど男の子が2人いないみたい。



少しするとスーツ男子が2人現れた。



「ごめんお待たせー」

聞き覚えのある鼻声。



ん?と思って見ると北山と二階堂君だった。



…最悪。

二階堂君に2回会うって。
二階堂だけに2回、ってか。




幸いこっちはもう解散だからそーっと抜け出す。

お店を出たところで二次会にも行かないから適当にやり過ごして皆を見送ると、
北山がニヤニヤしながら店の中から出てきた。



「おいこら」

北山は片手にiQOS持っていた。

「おいこらはこっちのセリフだよ」

特に確認もしないで北山からiQOSを受け取る。



「つーかお前、会社休んで合コンかよ」

「お休みの理由はチェリーちゃんの予防接種ですぅ」

「あっそ」



ふぅーーっと煙を吐き出すと、合コンで溜まったストレスも浄化される気がした。



「あーつまんなかった」

「…それ顔に出てた」

「マジ?」

「仕方ねーよ、俺ら人数合わせ世代だし」

「なに北山も?」

「まぁね。二階堂にオンナ紹介するためにね」

「へー」

二階堂君彼女いないんだ。
まぁどーでもいいけど。



「二階堂君にもバレてたかな」

「さぁね、俺は入ったらまず店に入ったら女チェックするから」

「怖っ!」

「ちげーわ、いま本気だからその子に誤解されたくねーから探したの」

「はいはい、そーいうことにしとくよ」

iQOSの2本目をセットすると

「つかお前しれっと2本目吸ってんじゃねーよ」

さすがに北山が嫌そう。



「彼氏が居ないと不幸って誰が決めたんだろ」

「…どーした?今日語るじゃん」

北山がからかってくる。

「や、なんか合コンの時間無駄だなーって」

「それはあるけど合コンないとお前出会いねーだろ」

「いまは彼氏いなくても普通の生活で特に不自由ないなって」

ふーーって煙を吹いた瞬間ふと視線を感じてその方向を見て固まる。





ものすごく驚いた顔をして二階堂君が私を見ていた。

ヤマアラシな彼 2 7→←ヤマアラシな彼 2 5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (139 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
407人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

shizu(プロフ) - mayumitsuさん» コメントありがとうございます!私もミツ担なのでどうしても北山さんの圧が強めになってしまいます。少しずつ更新しますのでよろしくお願いします! (2019年4月10日 5時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - こんにちは★こちらも読んでます(^-^)不器用な二階堂くんと、どうなるのか気になります。そして北山さんのiQOS、奪って吸える関係たまらんですね…!!!北山担なのでそこに興奮しました(;∀;)笑。 (2019年4月4日 18時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shizu | 作成日時:2019年4月1日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。