検索窓
今日:3 hit、昨日:23 hit、合計:129,405 hit

お隣りさん S -side you- 8 ページ41

びっくりしてる健永が
私の手を離したから
私もそこで我に返る。

「ごめん、私寝ちゃってたんだね」

離れるなら今しかないな、と思って
健永の手をすり抜けて
ベッドから降りて立ち上がる。



1週間会えなかったのに
こんなに近くに健永が居るとか無理。

しかもさっきの健永とのやり取りは
夢じゃない。

だとしたら私告白しちゃってるじゃん。

恥ずかしい。



「昨日藤ヶ谷さんが送ってくれたよ、御礼言っといた方がいいと思う」

健永の方を見ないで言う。



「それじゃ、また」



部屋を出ようとすると
後ろから健永が抱きしめる。



「逃げないでよ」



健永がそう言う。



逃げたのは健永の方なのに。
ムッとしたから思わず

「健永がそれを言うの?」

つい言うと

「ごめん」

びっくりするくらい素直に謝ってくる。



悪いと思ったらすぐ謝るところが
健永のいい所だけど。



腹が立ったし悲しかったから
健永の腕を解こうとしたけど全然びくともしない。



「彼氏の事が好きだと思ってたからAのためにも身を引こうと思ったけど全然ダメで、むしろ好きしか出て来なくて」

そう言ってギュッてさらに健永は私を抱きしめる。



一週間前なら熱い告白だったけど
どこか腹が立ってるのは
私の気持ちを知った上で言ってるからなのが
何だか自分の中で気持ちが下がっちゃうポイントになってるからだ。



「でもAの中に元彼がいないなら俺がAを幸せにしたい。俺の方が絶対Aを幸せにする」



なんて言ってくれて。

嬉しかったけど

勝手に避けておいて彼氏いないなら告白してくるとか軽く「絶対」とか言われても
なんだか説得力に欠けた。



「ずるいよ」

ようやく解けた健永の腕を解いて私が言うと

「…そりゃそう思うよね」

健永もそう言われるのを覚悟してたみたい。




「どうだったら俺のこと信じてくれる?」

なんて健永が言うから

「そんなの自分で考えてよ」

私にもわからないし。



「んーーじゃあ今日から毎日『好き』って言う」

健永がドヤって言うけど私は納得いってなくて。
そんな顔をしてる私を健永が笑ってる。




「ものすごく不満って顔に出てるけど」

「分かってるなら次の案考えてよ」

「あはははは、すごい不満そうだね」

健永が爆笑してるけど。



「ねぇ健永、考えてみて?この3ヶ月くらい会えない日の方が少なかったのに。もし急に一週間私と会えないし連絡取れなくなったらどんな気持ち?」



私は真剣なんだけどな。

お隣りさん S -side you- 9→←お隣りさん S -side you- 7



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (139 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
408人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

shizu(プロフ) - mayumitsuさん» コメントありがとうございます!私もミツ担なのでどうしても北山さんの圧が強めになってしまいます。少しずつ更新しますのでよろしくお願いします! (2019年4月10日 5時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - こんにちは★こちらも読んでます(^-^)不器用な二階堂くんと、どうなるのか気になります。そして北山さんのiQOS、奪って吸える関係たまらんですね…!!!北山担なのでそこに興奮しました(;∀;)笑。 (2019年4月4日 18時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shizu | 作成日時:2019年4月1日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。