この想いの結末は 8

愛しい ページ6

うちに帰るとラフな服に着替えて車で向かう。


もう1回Aに電話するけど出ない。



まぁアコと一緒なんだし。
そう言い聞かせて車を走らせた。



途中のサービスエリアでもう1回Aに電話するけど出ない。

思い切ってアコに電話するけどアコも出ない。



少し不安になりながらも向かうと静岡に着く頃アコから着信があった。

インターを降りてコンビニから電話する。



『ごめんね電話でれなくて』

「マネージャーの件おめでとう」

『…ありがとう』

少し照れてるアコ。



『で？Aちゃんのことでしょ？』

アコが言う。

『いま解散したけど車だからかかるんじゃないかな』




『何があったかAちゃんも言わないけど』

「え？A怒ってなかったの？」

『んー、怒ってるより悲しそうだった』



え？何で？
俺に怒ってるんじゃないの？



『とりあえず2人で話したら？』

「うん、そう思ってる」

『そっか』



アコとの電話を切るとAの家の方に向かう。



車なら多分前に降ろしたところで会えるだろうし。
そう思って待つけど日付が変わっても全然帰ってこない。

帰ってきた報告もない。


でも今日は待とう。
そう思って待つけど1時を過ぎても帰って来ない。
電話したくなったけど我慢する。



今日は待つって決めたし。



2時を回る頃、俺の車の後ろに車が停る。
Aの車だった。



俺が車から降りるとAも降りてきた。

「お帰り、不良娘」

すでに泣きそうなA。少し笑っちゃう。
顔を見るとすでに泣いた後。



また1人で泣いたの？

俺は何かを言おうとしてるAを言う前に抱きしめる。



「…ごめん」



先に謝りたかった。
俺が全部悪いはずだから。


「私の方がごめんなさい」

「ううん、俺だよ」

謝ってくるA。
でも俺が泣かせてるんだから重ねて言う。

腕の中にAを閉じ込めたら
久しぶりなことと色々な感情が溢れたけどとにかく会えたのが嬉しくて

「やっと会えた」

思わず言う。

「うん」

Aが言って鼻をすする。



泣いてる？



Aが顔を俺から離そうとしてるから

「いいから、濡れても」

腰も抱いて離さない。
俺のせいで泣いてるなら俺の腕で泣いてほしい。



「うぅ〜ーー」

Aがいよいよ泣きだした。

「ほらやっぱり泣きたいんじゃん」

背中を撫でるけど
全然涙が止まらないA。



でも

「ゴメンな、泣かせてるの俺だな」

俺のせいで泣いてるんだもんな。

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