心配のポイント ページ12
Aside
寂しいのは解決した。
でも本当に太輔が怒ってないかが解決してない。
「自分で思ってる以上に太輔が好きになってるの」
言ってさらに太輔に抱きつく。
「太輔と出会った頃は付き合ってる彼に会いたいとか思ったことなかったし、彼氏に急に来られて嫌だとしか思ったことなかったのに」
「…うん」
「太輔には会いたくて。テレビで見る太輔じゃなくてこうやって甘やかしてくれる太輔に会いたくて」
「うん」
「昨日急に太輔の家行った時時『私が昔されて嫌だったことしてる』って思ったら自分が怖くて」
「…うん」
「太輔に嫌われるって思って…」
相槌を打ってくれる太輔の声が甘くて優しい。
それにホッとしつつ嫌われたらと思うと怖くて涙が止まらない。
「…それがさっきの『勝手に行ってごめんなさい』だったの?」
本当に優しい声。
ただ頷くことしか出来ない。
「それを言うならさ。いつ来られてもいいから俺は部屋の鍵渡してるよ?」
太輔が言う。
「そう言ってくれてたね」
「Aになら散らかった部屋見られてもいいし、来られて困ることなんてないから」
「チョコレートの山見られても?」
「…それは少し焦ったけど」
「焦ったんだ」
「焦ったのも誤解してないかな、って焦っただけたで」
言ってる太輔の声のトーンが本当に少し焦ってて笑っちゃう。
でも
「さすがにこの仕事してて実はチョコレートも貰えないってくらい太輔が人気ないんだとしたら心配だよ」
アイドルなのに実はチョコ貰えないほど人気ないとかさすがにヤバい。
「あはは、そっち?」
私の答えに太輔は笑ってる。
「太輔から見て本命がなければ大丈夫」
「…俺の本命は特別な場所に置かれてたよ?」
耳元で言われて嬉しくて顔を上げた。
見上げると優しい顔で笑ってる太輔。
「なんなら家族と鉢合わせしても俺は平気だからね」
「えっ!?」
家族と?太輔の?
「いまこの子と付き合ってて将来考えてます、って言えるから」
「…」
ものすごく自信満々で言ってるけど。
今日の私の格好。
ただのニットにパンツだよ?
しかもすっぴん。
「え?複雑?」
太輔が心配してるけど
「来る時ちゃんとオシャレしないとだなって思って」
私の心配ポイントとは違う。
「そっちかーい」
「ていうか太輔、明日仕事は?もう朝だよ?」
「今日は夕方から。無理しないって約束したもんね」
「…この時間充分無理してるでしょ」
「してない」
…出た太輔の強がり。
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shizu(プロフ) - 咲良さん» ついに武田編突入です。長くならないようにサラッと書く予定ですのでよろしくです! (2019年9月18日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» わ。(笑)心の声だけかぁ(笑)orzんふふ。メンバー全員のが終わったら武田さんや杉山ちゃんの恋愛エピソードがみたいです..(笑)何故だろう。キスマイじゃなくこの物語と現実で分けてる..待って語彙力が追いつかないです( ; ; ) (2019年7月20日 20時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» 言ってないんです。読み返したら主人公の心の声だけでした。私も言ってると思って書いてから読み返して気づいて慌てて修正してます(笑)←先に読んでから書けって話ですが (2019年7月20日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - あれ?前にツキノミチの流れ...??あれ?何かで言ってませんでしたっけ(?)あの...車の中でたまたま流れてきたっていう...あれ?違う作者さんの小説だっけ...え...でも確かツキノミチの会話の流れだったし...それにイチゴの話ししてたからこれのはずなんですけど(汗) (2019年7月20日 19時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» おぉ...はい!見させて頂きます!! (2019年5月19日 17時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shizu | 作成日時:2019年3月23日 6時