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出会い 2 ki ページ8

完全に無表情のAさんに、ニカたちが固まる。



「あの、いきなり失礼でした?」

宮田が心配して声を掛けてる。

でも完全にフリーズしてるAさん。



どうしよ、と思ったら、

「あ、違います、コイツ全然笑わないんです」

Aさんを連れてきた人がAさんの頭をグルグル回す。



結構フルスイングで回ってるけど無反応なAさん。
これ相当リアクションしない子なんだね。



「俺も手懐けるのに半年以上掛けてるんで、徐々に慣らしてやってください」

まだグルグルまわしながら言ってるけど、Aさんは無言でその人を見てる。



ホントは何か言いたいことがありそう。
少し笑えた。



「ビジネススマイルはそれでも最近やっと出来るようになってきたんで、問題ないと思います」

あはは、って笑ってるその人に対してまだ無反応でされるがままになってるAさん。



うん、なんか悪い人ではなさそうだな。

少し安心した。



「じゃあ、マネージャー同士の打ち合わせするんで皆はスタンバイまでゆっくりしてて下さい」

武田さんがAさんを連れて行く。



ドアが閉まると、

「俺、聞いちゃいけないこと聞いたのかな」

千賀が凹んでる。



「いや、違うっしょ。ホントに笑わないんじゃない??」

ニカが言う。



しばらく誰も何も話さなかったが、

「…あ、思い出した」

急に宮田が声を出す。



「あの子、2年前のツアーについててくれてるよ。俺のローラーの履き替えの補佐、あの子だった」



へー。

すげーな、みやっち。
よく覚えてるなー。



「すごくタイミング良くてさ、履くのも履きやすくて『ありがとう』って何回か言ったけど1回も笑ってくれなかった子だ」

「それ、宮田が嫌われてたんじゃない?」

「あぁ、そっち??」

二階堂のツッコミにニコニコしてる宮田。



2年前のツアー…

………覚えてないや。



「いい子そうで良かったじゃん」

それまで黙ってたタマが言う。



「まだわかんねーよ」

俺が答えると、

「でもまあそんなに悪い子でもなさそうだったよね」

横尾さんも言う。



それは思う。



とりあえず、様子見だよな。



俺はさっき読みかけていた資料に目を戻した。

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咲良(プロフ) - shizuさん» いえいえ〜お役に立てたのなら光栄です(*´ー`*) (2019年2月3日 0時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» 栄養ドリンク、他のページだけ直してここ直してませんでした!ありがとうございます! (2019年2月3日 0時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 本気でリンクするのが楽しみです! (2019年2月2日 22時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» じゃあこの想いの結末は の主人公ちゃんの親友ちゃんへ一方的な片想いの時期でしょうか。あるある...本気で泣いてますよこれあるあるで(笑)栄誉ドリンクになってますよ〜一番最後の両サイドでこれと薬と栄誉ドリンクがあれば最強だなって...これはみっくんが先に惚れ? (2019年2月2日 22時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» この想いの結末は の前の年の年末の設定なので武田さんはやっぱり怖い設定です。背が高い女の子あるあるをいくつか入れつつ進めていこうと思ってます! (2019年2月2日 19時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2019年1月13日 14時

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