この想いの結末は (ページ6)

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もしかしてページ6

『なんで私が武田さんの彼女役なのよ』

次に声が出た時には動揺は隠してる。
そして、武田とはマネージャーの名前。

さすが接客業のプロ。
感情も出さずに、さらに名前がスッと出てくる。

「どーしても食いたいんだよー、そもそもストロベリースペシャル教えてくれたのアコじゃん」

『好きそうだなーと思ったし』

「今年だけで5回食ったんだよねー、先月2回食ったもんで生クリーム食べたけらか吹き出物ヤバいわ体重ヤバいわで、大変だったんだよー」

は？吹き出物？？体重？？？
だからあの雑誌の撮影んときあんなにテカってたのか？？

と、となりでマネージャーが鬼の形相になってる。

…あ、やべ。

すすすー、とマネージャーに背中を向ける。
そして声を少し抑える。

「とにかくさー、せっかく静岡来てさー、早く終わってさー、時間あるしさー、行きたいんだよー」

『知らないよそんなの』

「久しぶりに会いたいじゃん、昔話したいじゃん」

『嘘つけ。会いたいの方がストロベリースペシャルのくだりより遅かっただろーが』

…バレてる。

「頼むよー、ホント食べたいんだよー。奢るからさー」

『え？払わせる気だったの？』

「めっっっそうもございません！費用は全てこちらで負担致します！なんなら帰りのタクシー代も！！」

『…うち、駅から徒歩5分なんで』

ええ、知ってます。知ってて言ってます。

『…今月ボディスクラブのキャンペーンやってるんだ』

「わかった。3つ買う」

『は？7人グループなのに？？』

「…わかりました、7つ買います」

『最初の3つは誰の分なの？』

「…母親と、行きつけの居酒屋のお母さんにホワイトデーで渡したら喜んでくれたから。あと１つは俺の」

『へー、じゃあ自分含めたメンバー7人プラス、お母さんと、居酒屋のお母さんと、太輔の我儘に付き合ってる武田さんの分で全部で10個ね！』

「はぁ！？」

ボディスクラブって確か1つ4000円くらいしたはずだけど。