二度目の接触 ページ21
色鉛筆を拾った後。
止まったのも一瞬だったからバレたことにバレていないようだった。
ただ、マネージャーはさすがに心配そうにこっちを見てたが
「もうそこまで言ったらアコも話すしかないんじゃない?昼寝してて部室閉められた話」
「あーーもう言っちゃってるじゃん!!!」
アコが真っ赤になってる。
「アコが中二の時に、バスケ部の部室で片付けした後そのまま寝ちゃってさー。夜7時過ぎに俺と他の友達で俺んちで遊んでたら『部室に鍵かかってて学校中真っ暗なんだけど!』ってパニックになって電話かかってきてさ」
話してたら隣に店員さんが来てて会計してるのが見えた。
…あぁー帰っちゃうんだ。
親が迎えに来るのかな??
「…ひとまず部室は中から鍵開くし、とりあえず迎えに行くってことでみんなで行ったら、校門閉まってて南京錠ないと開かなくてさ。校門の高さが3m近くあって、当時150ないアコが校門登って出てきたはいいけど降りれなくて。ぶら下がってるの見たら助ける前に俺ら大爆笑で」
「酷いでしょ??『早く下ろしてー!』って言っても笑うわ写真撮るわで、しばらく誰も助けてくれないんだから!!!!!」
芋ロックの彼女いなくなるとちょっと寂しいなーと思いながら、まぁもう会うこともないな、とアコの話を続けて
マネージャーは笑ってるけど、若干寂しそうに見えるのは少し妬いてるからなんじゃないかな
と思ってたら
「あーーーー!!!!!!」
っていう悲鳴と共に今度は芋ロックの彼女からスマホがとんてきた。
次はスマホかい。
結構な勢いで俺の足元に飛んだ。
「…あ、拾うよー」
少し失笑混じりになってしまった。
あ、感じ悪かったかなー。
そしたら消え入りそうな小声で
「ーーーあーー、見ないでぇーーーー」
と聞こえる。
は?何を??
スマホを???
でも見ないと取れなくて。
画面を出来るだけ見ないでくれってことなのかな、
じゃあ見ないようにして取るか…
と、頭ではわかっていても携帯取ったら反応しちゃったのか
ロック画面が立ち上がり。
その画面には
「FIRE!!!」で俺と北山がガッツリ腕を組んでるロック画面と
再生中の音楽に「REAL ME」と表示されていた。
「…………ぶっ!!!!」
思わず吹き出してしまった。
ん??
てことは彼女は俺のファンってことか??
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作者名:shizu | 作成日時:2018年10月5日 4時