これはもしかしてもしかする? ページ8
アコとの電話を切ると、
マネージャーがため息ついてる。
「…行くってことだよな」
「うん、よろしく」
そして俺はニヤっと笑って
「アコ、マネージャーが一緒って言ったら、ちょっとテンション上がったけど?」
「うそっ!」
ちょっと。顔がニヤけてるよマネージャー。
でもニヤけるのがバレたくなかったのか、スッと怖い顔になって言う。
「つーか、さっきのなに?先月のパフェのくだり」
あ、やべ。
「……ん??」
アイドルスマイルでマネージャーに微笑む。
「俺にその笑顔見せてもねぇ」
マネージャーはため息をつく。
「まぁまぁ、過去の事言ってもね??…あ、そうそう、今度アコの店のスクラブプレゼントするよ」
「…なにそれ」
「今日の交換条件なんだわ、武田さんの分も買えってアコがさ。モノはすごくいいんだよー、肌すべすべになるし、立ち仕事の後マッサージしながら使うと浮腫も取れるし」
「…いらないよ俺は」
「お風呂で使うやつなんだけどさー、アコとお揃いだよ?お風呂上がりアコと同じ匂いになるよ?」
「はっ!?」
ニヤニヤする俺に、お風呂からのアコを想像したのか赤くなるマネージャー。
からかってるうちに夕方ならではの渋滞に巻き込まれて
アコとの電話から小一時間で駅に到着。
駅で解散になり、タレントさんやスタッフさんに挨拶してたら携帯が小さく震えてメールの着信を知らせる。
アコから「ベスポジげっとん」の一言だけのメールが届く。
地方なのもあり、
キャップ被って眼鏡をすればほぼほぼ気付かれない。
アコが静岡に来て2年経ってアコと共通の地元の友達と何度か遊びに来たけど一度も気づかれなかった。
東京で遊ぶのより気楽だった。
そんな中で、アコが連れてってくれたのが
駅の路地裏にある喫茶店で、俺が夢中になってるストロベリースペシャルだったんだ。
喫茶店に入ると、
夕飯時だからかまばらで
中年のおじ様方がちらほら。
店の一番奥の角にアコがいて、小さく手を振る。
その顔に違和感を覚えた。
…メイク、いつも俺や地元の友達と会う時と違くね?
気合い入りまくりじゃね??
ヘアアレンジも違くね??
もー完全に気合い入ってんじゃん。
分かりやすっ。
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作者名:shizu | 作成日時:2018年10月5日 4時