その後 ページ46
あの奇跡の日から
約2か月が経過。
あの時はうだるように暑かったのに
季節はもう秋。
AちゃんとのLINEは細々と続いていた。
取り留めのないやり取りだけど、
約束通り、LINEは送るとキチンと返ってきた。
…向こうから来ることはほとんどないけど。
アコとも3度ほど食事に行ったらしく
行くたびに2人のツーショットが送られてきた。
送ってきたのはアコだけど。
1つ変顔してた時があったのが、
多分俺に送るとは言わずに送ったんだろーな。
そして今日。
ストロベリースペシャルを食べてる2人の写真がアコから送られてきた。
いまは収録中でセットの入れ替えで待ち時間。
メンバーはそれぞれ好きに過ごしてた。
思わずマネージャーに声をかける。
「マネージャー」
「はい？」
「これ見て」
写真を見せた。
笑うマネージャー。
「可愛いじゃん」
「そこじゃないよ」
「え？可愛いくないの？」
「可愛いけど、言いたいのはそこじゃない」
「…仕方ないだろ、行く機会ないんだから」
確かにあれから静岡で仕事はない。
有り難いことに休みも少なく、
行ける状況じゃなくなっていた。
「いいなぁ〜食べたいな〜」
「そうだな」
心にもない返事を返すマネージャー。
ふんっ。
そうこうしてたらピコン、とLINEが届いた。
Aちゃんから
ストロベリースペシャルと共に
『アコちゃんとデートしてます！たいぴーが写真だけでも喜ぶから送って！って言われて送りましたが、ホントに嬉しいですか？？』
とメッセージが入る。
アコめ。
AちゃんからのLINEは嬉しいが
この写真は地獄だ。
『100点満点中40点です。と、伝えてやって下さい。』
と、返す。
んー、食べたいーー、
「武田マネージャー」
同じくマネージャーの杉山さんがやってくる。
「来週の件で相談が…」
マネージャーが杉山さんと共に席を外す。
いまキスマイにはマネージャーが5人居て、
武田さんが一番長く、基本俺についてくれている。
やんちゃな頃からついてくれてるので
ものすごい口が悪いのはそのせい。
Aちゃんから返信が来ない。
アコが文句言ったかな？
しばらくするとマネージャーが戻ってくる。
「来週のスケジュール変更になったよ」
「へー」
「水曜日が午前中終わり、木曜日オフ、金曜日午後からになった」
「え！マジで？」
そんな長い休み久しぶりじゃん。
「…いいよね？」
「………向こう次第じゃね？」
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作者名：shizu
| 作成日時：2018年10月5日 4時
