私のミッション ページ44
アコside
武田さんが切符の発券に行って
私は飲み物を買うと言って2人から離れて2人きりにしてみた。
飲み物はソッコー買えるはずだけど
多分太輔はもう少しだけ2人がいいはず。
飲み物買う前に武田さんの方に向かって、武田さんが発券を終えたのを見て声をかける。
「武田さん！！」
顔を上げて私を見て、少し驚いてる。
私には太輔とAちゃんを2人きりにするというミッションがあるのだ。…あともう1つ。
「飲み物買いに行きません？」
「へ？」
「太輔に野菜ジュース頼まれたんですけど、どれをいつも飲んでるかわからなくて」
「あーごめんなさい、太輔が我儘言って」
武田さんが謝ってくる。
…違うんです、わざと何飲んでるか聞かなかったんですよ。
「一緒に買いません？私も自分のお茶買いたいし」
「えぇ」
武田さんと駅の売店に入る。
野菜ジュースのコーナーに行って、
太輔が普段飲むやつを選んだ後、
お茶のコーナーに回る。
「Aちゃん、大丈夫でしょ？」
「そうですね」
「連絡しなくて済みそうですね」
「彼女の方は問題ないと思います」
「彼女の方は…？」
お茶を取る私の手が止まった。
「あいつの方がヤバそう。ハマだちゃったんじゃないかな」
「やっぱそう思う？」
「よく言いますよ、LINE交換の協力したくせに」
…おや？
「…起きてました？」
「そりゃ太輔のあの起こし方じゃ起きますよ。交換したとこだけしか起きてなかったから、お茶吹いたのはびっくりしたけど」
「あー、アレね？Aちゃんが私と太輔が付き合ってると思ったって言うから」
「…動揺して吹いた、ってこと？」
「いやいや、ギャグかと思って吹いたんですけど？」
お茶を取りながら答える。
「てか、敬語」
「え？」
「言おう言おうと思ってたけど、私の方が2つ下で太輔にはあんな口調で、私には敬語なのおかしいでしょ」
「太輔は生意気だからあーでも言わないと言うこと聞かないし」
「あはは、なるほど」
思わず笑っちゃう。
「私も、生意気になればいいかな」
「たまに生意気なくらいじゃ仕事で言い聞かせるのとは違うからあの口調にはならないでしょ」
「好きなんです、武田さんのあの口調」
「…難しいな、急には」
苦笑いする武田さん。
「じゃあ、徐々に。Aちゃん問題なさそうだから連絡の必要なさそうだけど、連絡してもいいですか？」
「喜んで」
武田さんが笑ってくれた。
…これは期待していいのかな？？
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作者名：shizu
| 作成日時：2018年10月5日 4時
