俺のとこにおいで 2 【灰谷蘭】

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肩をとんとんとされ、呼ばれて振り向けば

耳でコソッと言われる。















「持田？って秘書から聞いたんだけどさ、」







「俺のこと、ちゃんと話してくれてたんだね？」



『…あ。』







なんて言うから、なんの事だろ。と考えれば、
思いついたのはアレ。いや、アレしかない。
















「俺だけなんだと思ってたけど、」





なんて耳元で言う蘭さんと私の頭の中は別のこと。







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“『最近こう、蘭さん見るとかっこよ過ぎて胸がキュってなる…』“



“「…佐倉さん、それ恋してるじゃないですか」“



“『え、これが…？でもあの蘭さんだよ。
わたし以外にも女の子いそう…というか居る。』“



“「はぁ…それちゃんと本人に聞いて確かめたほうがいいですよ」“







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よく残業残りとか、デスクとかでお仕事してれば

仲のいい持田くんとそういう話になって、よく聞いてくれるようになったのを思い出す。



















「俺、Aちゃん一途なんだけどさー？」







そんなことを思い出してれば、
その話を聞いたからなのかそう言う蘭さん。








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“「灰谷さん…！」“



“「あ？…あー、この前の奴」“



“「あの、灰谷さんって佐倉さん以外に女の子とか居るんですか？」“



“「いるわけ。Aちゃん一途決まってんじゃん

何、お前、狙ってんの？」“



“「いえ、逆に応援してますよ。俺も相談受けてるんで、」“



“「は？相談？」“











敵対視してた蘭だが、
ただの人柄のいい九井の秘書だったという事で


その後相談の内容を聞いて、謎に仲良くなった蘭だった。



















『…え、じゃあ話してた内容知ってるんですか、？』



「もちろん〜、言わねぇと殺すって脅した」



『持田くん脅さないでください』



「何今他の男の名前出すの〜？」










脅すのは蘭さんらしいけど、そこ脅すところじゃないですよね。なんて心でツッコミを入れる


というか、
こんなのもう好きって言ってるようなもんじゃない…？







なんて手で顔を覆えば、

その手を掴まれ、強制的に蘭さんの綺麗なお顔とご対面。
















『…、』



「こっち、目見て」







いや自分の顔の良さを最大限に使ってくる。



やめて欲しい切実に、

既にキャパオーバーなのに
真剣な目で見てくるから逸らせないんだ。

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