重たい 沖田side ページ36
沖田side
「…」
…目が覚めると、視界には見馴れた木製の天井が映って、俺はまだぼんやりとしている思考を巡らせては、なんで寝てたんだっけと記憶を思い起こそうとしてみる。けれど、まだまどろんでいる状態の意識ではまともに頭が回らなくて、取り敢えず俺はひとつあくびを漏らした。頭の下には折り畳まれている座布団が敷かれていて、首の痛みはなかった。どうして俺は寝ていたのだろう。座布団を折り畳んだ覚えはないように思えた。けれど、そんなことはほぼ毎日のようにやっている作業なので、もしかしたら無意識のうちにやっていたのかもしれない。
だとすると俺は相当な仮眠のプロだな、なんてアホらしいことを思ってみる。
仕事はいつだって怠いしやりたくないので、サボって寝ていた可能性は多いに有り得る。けれど、Aに「ちょっと沖田隊長！！仕事サボらないでくださいよ！！」と文句を言われた記憶もない。それに、俺がこんなぐーすか寝ているのにアイツが放っておくだろうか。諦めて一人で仕事をしているのだろうか、と思い、身体を起こして部屋を見回してみるけれど、何処にもアイツの姿は見当たらない。
…あれ、てか、Aは何処に行った。
「…A…？」
「起きたか、重たい彼氏殿」
…と。ポツリと俺がまだ眠気の残っているような声でAの名前を呟いていれば、聞こえてきたのは声だけで俺を苛つかせてくれる野郎の声だった。何故Aの名前を呼んでいるのにソイツが居るのか、俺は寝起きの目を擦り、そうして襖から顔を覗かせている土方の野郎を嫌々に見据える。
「…なんで目ェ覚めて一番にアンタの顔拝まなきゃならねーんですかィ」
「こんな時間に寝てるお前が悪い」
「死ね土方」
「寝起きから通常運転だな」
青筋を浮かべている土方さんを無視して視線を外し、Aがいつも座っているはずの場所を見てみる。けれど、そこは当然無人で、Aの持ち物である筆やらは机に転がされたままだ。アイツは今日見回りだっただろうか。俺の記憶が正しければ違うと思うのだが。
「Aは何処に行きやした？」
「近藤さんの迎えだ」
「……あー、またですかィ」
どうやら土方さんに頼まれてストーキングを遂行している近藤さんを連れ戻しに行っているらしい。それならAに付き添ったのに、と思ったがその前に俺は寝ていたんだった。つか、そもそも俺は何故寝ていたんだ。なんだかうまく思い出せない。俺が考え込んでいると。
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雨散 - バレンタイン、妙ちゃんのチョコレートｗ (2019年8月5日 16時) (
レス) id: c6b3012422 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - 白桃餅子さん» 続編でもコメントありがとうございました！！そうですね、ギャグに力を入れてます！笑ってくれたなら嬉しいです！続編もどうぞお楽しみくだされば幸いです！ (2018年3月12日 23時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - バレンタインの話、面白いところがたくさんあって笑いが止まらないです！ 銀さん大変なことになってるし(笑)続きも楽しみにしてます！ (2018年3月10日 14時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - インクさん» 情緒不安定ですね…(笑) お願いします…！！可哀想なマダオ(笑)にチョコを恵んであげてください！！ (2018年3月6日 23時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - 銀さん、情緒不安定なんだ...(さすがマダオとか思ってないからね！？)銀さんやればかっこいいしモテると思うけど素があれだからなぁ...義理チョコでもいいから、銀さんにあげたい... (2018年3月6日 20時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピピコ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時：2018年2月11日 18時
