用件 ページ27
「…あの、何かご用でもあったのでしょうか…？」
…と、私はそう副長に問い掛けた。わざわざこの部屋に訪れたのだから、何かしら、私か沖田隊長に用件があったはずなのである。色々あって、用件を聞くのが遅れてしまった。
さっきまで申し訳なさすぎてあまりまともに彼の顔を見られずにいたので気付かなかったけれど、顔を上げて見てみれば、副長の目の下にある隈はとても濃くなっているように見えた。また寝る時間をさいて仕事をしていたのだろうか。副長は無理をしすぎているような気がする。とても心配になるけれど、いつも私が無理をしないでくださいと、手伝いますと言っても、大丈夫だ、お前は休んでろと言って自分一人でやろうとしてしまうのだ。
今も「眠れていないんですか」と私はその顔を見た瞬間に言おうとする。けれど、副長は私がした質問に答えるべくもう口を開いていて、私は言葉を喉の奥に押し戻した。副長は「あぁ、」と呟きながら、後ろの沖田隊長へと視線を向けて。
「…俺が不在の間に、コイツが自分の始末書を俺の部屋に置いてってたんだ」
これと一緒にな、と。副長がペラリと見せたのは紙切れで、そこには「ダルイんで社畜の土方さんにお任せします。 P.S 頼むからさっさと死んでくれ」と沖田隊長の文字で綴られていた。私はそれを目にした瞬間に再び頭を下げた。「本当に本当に申し訳ありません」と。私が知らない間にそんなことがあったなんて。沖田隊長の始末書がなくなっていることには気付いていた。いい加減溜まってきたから自発的にやってくれたのかなと思っていたのだけれど、どうやらまったく違ったらしい。まさか副長の所に行っていたとは。
副長は「お前が謝ることじゃねェよ」と言いながら、その紙切れをこれ以上なくらいにビリビリに破き、机の横にあるくず箱にそれを捨てた。「お前が死んでくれ」とくず箱の中へと声を落とすように呟いて。
「…後で、ちゃんとやらせますので…」
「あァ、そうしてくれ」
いつもすまねェな、と副長は苦笑を浮かべながらに言う。私も同じような顔をしていえ、と首を小さく振った。沖田隊長のサポートが私の仕事なのだから、当たり前のことではある。それこそ、謝られることではない。
「…あ、それと、」
「はい？」
副長は何かを思い出したように目を少し見開いて、私は続きを促すように彼を見据えた。
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雨散 - バレンタイン、妙ちゃんのチョコレートｗ (2019年8月5日 16時) (
レス) id: c6b3012422 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - 白桃餅子さん» 続編でもコメントありがとうございました！！そうですね、ギャグに力を入れてます！笑ってくれたなら嬉しいです！続編もどうぞお楽しみくだされば幸いです！ (2018年3月12日 23時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - バレンタインの話、面白いところがたくさんあって笑いが止まらないです！ 銀さん大変なことになってるし(笑)続きも楽しみにしてます！ (2018年3月10日 14時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - インクさん» 情緒不安定ですね…(笑) お願いします…！！可哀想なマダオ(笑)にチョコを恵んであげてください！！ (2018年3月6日 23時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - 銀さん、情緒不安定なんだ...(さすがマダオとか思ってないからね！？)銀さんやればかっこいいしモテると思うけど素があれだからなぁ...義理チョコでもいいから、銀さんにあげたい... (2018年3月6日 20時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピピコ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時：2018年2月11日 18時
