無痛44 ページ45
ガラッ……
私はとある個室の扉を開けた。
患者名 黒金A
腕に繋がれた管はA君にはとても似あわなかった
こんな状況になったのは
誰が悪い。
一二三君？独歩君？突き飛ばした妹さん？
いや、悪いのは私だ。
私は彼を理解できず、実の子ではないが
闇雲に育ててしまった。
1人の人間として彼は生きている筈なのに
その尊厳を浅はかにしてしまったのかもしれない。
寂雷「…A君、君はどうして戻って来ないんだい？
私に何か不満があるなら言ってくれて構わない。
少し、帰りが遅かったかな？
寂しい思いをさせてしまったかな。
…教えてくれないかい、A君。」
眠っている彼には届く筈がない
わかり切っている。
ただこれは自分への慰め。
A君が遠くに行かないように、と
自分を守っているだけだ。
私は、そっとA君の手を握った。
あぁ…まだ生きてる
寂雷「………A君…、あの時みたいに言ってくれないかい…？」
ただいま
その言葉が聞きたいんだ。
自然と手に力が入る
まるで、祈ってるかのように
彼の手を握り続けた。
「……………………………ぃてぇ、よ…」
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ゆる - 面白かったです！！ (2020年8月21日 16時) (
レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
うすしお。(プロフ) - はぁぁぁ…初コメ失礼します。終わり方超好きです。初コメ失礼しました (2020年7月15日 21時) (レス) id: e7819f6381 (このIDを非表示/違反報告)
火鉢 - 初コメ失礼します！待って、夢主くんが可愛すぎるwwツンデレっぽいのもかわいい。頑張ってください！更新待ってます！ (2020年5月18日 16時) (レス) id: c1314e5ab2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつだ | 作成日時：2020年5月9日 3時
