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病室に入るとAは眠っていた。
面会時間を過ぎていたから誰もいない。

LE「A、起きて」
「テグナ…おかえりなさい!」
LE「ただいま。遅くなってごめん。
今日何も食べてないんだろ?Aの好きなチキン、買ってきたから食べよう」
「うん。テグナの顔見たらお腹空いてきた」

グーグーお腹を鳴らしながら少し笑ったA。

「いただきます」
LE「いただきます」
「おいしい…」
LE「良かった。しっかり食べて早く元気になろうな」
「うん…早く家に帰りたい」
LE「たぶんもうすぐ退院できるよ」
「ほんと?」
LE「明日、先生に聞いてみるよ。家の方が気持ちも落ち着くだろうし。
しばらくは俺も家にいるから」

今日の収録以降、俺の復帰は未定になっている。
Aの気持ちが落ち着くまではそばにいてやれと代表が言ってくれた。

「迷惑かけてごめんね…でもね、1人は怖い…テグナがいないのは怖いの」
LE「わかってるよ。迷惑なんかじゃない。
俺がAのそばにいたい。それだけだよ」
「うん…ありがと」

チキンとケーキを食べ、2人でベッドに横になる。

「お腹いっぱいだ」
LE「お腹出てるよ」
「ヒドイ!」
LE「俺も出てる」

久しぶりにAがケラケラと笑った。
俺のお腹をポンポン叩いている。
ヤバイ泣きそう。

「テグナ?泣いてる?どうしたの?」
LE「なんでもないよ」

泣いている顔を見られたくなくてAを抱きしめた。

「私、元気になるからね。もうちょっと待ってね」

そう言って俺の頭を撫でるA。
無理はしなくていい。
ゆっくりでいい。
そう言いたかったけど、今Aは頑張ろうとしている。
だから何も言わずに頷いた。

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作者名:ななななん | 作成日時:2015年10月6日 0時

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