参考書19冊目 ページ22
話すと入ったものの、Aはそらるの隣に腰掛けるつもりは無いようで、そのまま背凭れにもたれ掛かった
ｿﾗ｢おっきくなったね｣
『会長ほどでは無いです』
ｿﾗ｢名前で呼んでいいんだよ？｣
『…』
ｿﾗ｢よーんーでー｣
会長として見せるキリッとした雰囲気は一切有らず、
甘えた様な、寂しそうな...そんな顔でAを見上げるそらる
垂れた目とへの字を書く口元に、Aは思わず頬が緩んだ
『っ、ふふっ...なんて顔してるんですか』
ｿﾗ｢だーってー…Aが名前で呼んでくれないからー｣
『他の生徒に見られたらどうするんですか？』
ｿﾗ｢1等生がわざわざ庭見に来る？採取とかしかないと思うけど｣
そらるの言うとおり、休日の昼間、ましてや晴天なのに
人1人出てくる雰囲気はない
Aは頭上に広がる真っ青な空をその目に写し、ふと考えた
『…何故96猫さんの代理になったんですか？』
ｿﾗ｢たまたまあいつの仕事と重なってねー順位的に？｣
『へぇ...』
相槌を打つも、その表情は納得とは掛け離れている
空から目を逸らし、足元に屈むluzに目をやる
luzは花を器用に編み込み何かを作っているようだ
ｿﾗ｢…こいつ、校内10位に見える？｣
『少なくともかいちょ...かな兄よりは...』
ｿﾗ｢えっ｣
腕を組み腰をかけ直し、今度は周りを見渡す
すると、目線こそ手元にあるものの、意識がこちらに向いたluzが
口を開いた
luz｢そんな警戒せんでも大丈夫だよ｣
『…なんのことですか？』
チマチマと目が疲れそうな作業
そらるの話によると、彼も歌い手をしているらしい
パソコンで疲れた目には毒だろう...
そんなことを考えていると、花を編み込んでいた白い指が
すっとAを指した
luz｢腕組むんは心臓を守るため
周りを見渡すのは、いざと言う時の逃げ道
そらるさんの隣に座らないのは、立ちくらみとか平衡感覚
あと、急に立ったら筋肉が吊っちゃうから？｣
Aは驚きの色を隠せなかった
出会って交わした言葉は先ほどの挨拶のみ
それ前後でずっと花を弄っていたと思ったのに、人並ならぬ観察力
『(なるほど...進学校の専攻科についていけるわけだ)』
そう思いながら、腕組を解く
luzの傍に屈み目線が同じ位置に来るようにする
そして一言...
『何、作ってるんです？』
ｿﾗ(ふぅん...luzはいいんだ...)
luz｢これね、アスターっていう花。冠だよ。Aちゃんにあげる｣
綺麗に円を描く白い冠は、黒い髪によく映えた
白いアスター→私を信じて
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めい*cerw* - 更新待ってますね！ (2019年3月30日 2時) (
レス) id: 6f4d80c867 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - 更新停止してますよ！このお話好きなので良かったら更新して下さい！ (2018年9月1日 22時) (レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
rin.rain.(プロフ) - 面白いですね！これからも頑張ってください！そらるさんもっと出してry (2018年3月20日 21時) (レス) id: 15ed3460f9 (このIDを非表示/違反報告)
れもんねこ(プロフ) - わーい！ろんさんありがとうございます！まだ出てきてくれるのでしょうか（ドキドキ 更新頑張ってください〜！ (2018年3月4日 18時) (レス) id: 032d1e69c8 (このIDを非表示/違反報告)
Dr.K(プロフ) - れもんねこさん» ろんさん了解です！コメント、リクエストありがとございます！！ (2018年3月1日 20時) (レス) id: a5d990b401 (このIDを非表示/違反報告)
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