参考書45冊目 ページ48
ｳﾗ｢⋯後、追うべきか？｣
Aが部屋を後にし、坂田が兎沢との通話に夢中になっている頃、ずっと起きていた浦田はAを追うべきか考えていた
ｳﾗ｢⋯しゃーねぇ、追うか…｣
携帯と財布、鍵を手に静かに部屋をあとにした浦田
⋯その片隅で、坂田がこちらを見ていたのを知らずに…
ｻｶ(浦さんも正直になればええのに…)
ﾃﾙ｢坊主？どーした？｣
ｻｶ｢んーん！ほんでなー？｣
⋯⋯
⋯
まだ仄暗い棟の廊下を、ぺたぺたと歩くA
周りを見渡しては
いつもと違う風景に少し胸を踊らせていた
(ここから庭園が見えない…今日は霧が濃いのかしら)
塀を少し覗き込むと
いつもなら見えるはずの庭園にかかる濃い霧が…
見下ろし、じっとそれを見詰めると
ふと背中の方に視線を感じた
『⋯あら、何しているの？渉』
下に向けていた視線を背後に向けるとそこには、
綺麗な翠眼を持った彼の姿が
心做しか火照った顔の浦田は気まずそうに
一瞬目を逸らしたが、直ぐにこちらを見て近付いてきた
ｳﾗ｢何見てんの？｣
『⋯下。暗いなと思ってただけよ』
ｳﾗ｢へぇ……｣
Aの隣でピタリと止まり、同じように覗き込む
その顔は、先日の昼間に見た鋭い目とは違った
無防備で幼さを含むその顔に
Aはそっと手を伸ばし、優しく触れた
ｳﾗ｢ん？どうした？｣
『⋯渉の目、綺麗な翠よね。私、好きよ』
思った言葉がスラスラと出るのは、覚醒したままの
頭がそう伝えるように指示を出したせいだろうか
『渉の目はね、優しいのよ
どんな感情を込めても、優しさが残ってる…
だからね、私は貴方の目が好き』
ｳﾗ｢⋯どーした？疲れたのか？｣
幼いながらどこか頼りがいのある笑顔を向け、
Aの頭を優しく撫でると、"ん？"と首を傾ける
いつもなら直ぐにでも退ける浦田の手は、
しばらくAの頭を行ったり来たりすると
静かにそこを離れた
『⋯なんか、変な感じね…』
ｳﾗ｢同感。アイツらがこれ見たら何言うかねw｣
『失礼だわ。私だって甘えたいことくらい⋯』
そこまで言ってﾊｯと口を噤んだ
そのまま少しの時間が流れ、ﾁﾗﾘと浦田を盗み見ると
ﾆﾔﾆﾔとした笑みを浮かべていた
『⋯なによ…』
ｳﾗ｢いや？可愛いところあんだな〜？って｣
『煩いわよ、ちび…私だって人間だもの…
寂しくなったりするわよ…』
ｳﾗ｢だろうな〜。ただ、それを俺に見せてくれたのが
なーんか気分よかっただけ。購買行こうぜ｣
差し出された手を取ったのは、気紛れだろうか…？
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めい*cerw* - 更新待ってますね！ (2019年3月30日 2時) (
レス) id: 6f4d80c867 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - 更新停止してますよ！このお話好きなので良かったら更新して下さい！ (2018年9月1日 22時) (レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
rin.rain.(プロフ) - 面白いですね！これからも頑張ってください！そらるさんもっと出してry (2018年3月20日 21時) (レス) id: 15ed3460f9 (このIDを非表示/違反報告)
れもんねこ(プロフ) - わーい！ろんさんありがとうございます！まだ出てきてくれるのでしょうか（ドキドキ 更新頑張ってください〜！ (2018年3月4日 18時) (レス) id: 032d1e69c8 (このIDを非表示/違反報告)
Dr.K(プロフ) - れもんねこさん» ろんさん了解です！コメント、リクエストありがとございます！！ (2018年3月1日 20時) (レス) id: a5d990b401 (このIDを非表示/違反報告)
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