伝えたい言葉2 (ページ21)

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肌寒くて目が覚める。

大輝の腕に抱きしめられている。

私も大輝も服を着ないで布団をかけてるだけだから寒くて起きたんだ。

まだ外は暗い。

枕元の時計を見るとまだ4時だ。

今日は入りが遅いから少しゆっくり寝ていられる。

そう思いながら隣に眠る大輝を見上げる。

柔らかい黒髪。

綺麗な肌。

長い睫毛。

半開きの唇。

程よく筋肉のついた腕。

長くて綺麗な手。

背も高くて頭も良くて面白くて優しくてかっこいい。

完璧を絵に描いたようなこの人がどうして私のことを好きになってくれたんだろうと思う。

顔面国宝なんて言われるほど綺麗な顔をしている。

女の子にもモテるし少しそれが寂しかった時期もあった。

『大輝』

小さな声で呼んでみても起きない。

それほどぐっすり眠ってくれているんだ。

『ありがとう、大好きだよ』

秀太に心を持っていかれそうになったこともある、でももう大丈夫。

私には大輝しかいないんだ。

大「A」

名前を呼ばれたから見上げると目を瞑っているから寝言らしい。

それが嬉しくて幸せ。

あたたかな感情を抱きしめてまた眠りについた。

大輝のアラームが鳴り目が覚める。

『大輝、アラーム鳴ってるよ』

眠った時と変わらず大輝に抱きしめられたまま眠たい目を擦る。

大「んー」

抱きしめる力が強い。

『大輝？起きないの？』

大「んー」

起きる気配のない恋人をそのままに起き上がろうとすると腕を引っ張られて大輝の腕の中に戻される。

『ちょっと大輝？』

大「起きたくない」

『仕事でしょ？』

大「行かない」

駄々をこねる大輝に困りはするがこんな大輝を知ってるのも私だけだと思うと特別感がある。

大「A」

大「キスして？」

目を瞑って待ってる大輝の唇に自分の唇を合わせる。

大「うん、幸せ。おはよ、A」

『おはよ、大輝』

2人揃って布団から出る。