続 人形 -ド一ル-【ハイキュー】

87体 ページ43

黒尾side









水「……姉さん。」









『私、誰にも手を出さないでねって言ったよね。……流石に許さないよ？』









Aの目に生気がない。明らかに怒っている。









こんなにも怖いA初めてだ……。









黒「A、別にどっか怪我したわけじゃねぇから……大丈夫だぞ。」









『………そうですか。なら良いです。……水翔。これ持って。』









そう言ってAが水翔クンに渡したのはスマホ。









水「……は？なんで……。」









『今から両親と話をつける。』









水「！？」









驚いている水翔クンを他所に、Aは素早くスマホを操作し、水翔クンに渡す。









『テレビ電話をする。……だから私が見えるように持ってて。』









水「な、馬鹿じゃないの！？」









『良いから。黙ってて。』









………Aって実は、怒らせたら1番マズイ人物なんじゃね？









母「“A？どうしたの、テレビ電話なんて。”」









父「“俺達が恋しくなったか一？”」









ハッキリとは見えないけど、あれがAの両親か。……一見良い人に見えんだけどな。









『……父さん、母さん。今からする事、気に入らなかったら躊躇わず私を捨てて構いません。』









．









ジョキッ









．









何かを切る音。









室内じゃないのにその音(･･･)は酷く響いた。









俺達全員、目の前の光景が信じられなかった。









Aの長くて綺麗な髪。









Aはその髪をバッサリと呆気なく切ってしまったのだ。

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