力になりたい ページ6
「負けた。一回戦で北川第一と戦って、負けたんだ。そこですっげーーー嫌な奴と会って、そいつをぶっ倒すって宣言した。そいつすげぇ強くてさ。負けたけど、俺にとっては大切な試合だった。”小さな巨人”みたいに俺はなる!!だから俺、バレー部に入るんだ!!」
…………知ってる、知ってるよ。
日向くんが負けたこと。だって、日向くんの試合見てたから。
ーーーーあれから私は試合の日を調べて、こっそり日向くんを見に体育館へ行っていた。雪々丘中学と北川第一の試合は、すごかった。
特に日向くん。ものすごいジャンプ力だった。そして他の誰もが諦めようとしていた時でも、日向くんは最後まで突き進んだ。だが結果はついてこなかった。私は試合終了のホイッスルが鳴ったと同時に、体育館を出た。
試合の日を思い出しながら話を聞く。でも日向くんを見ていると負けたことを全く悔やんでいる様子はない。
夢を語る日向くんは、太陽にも負けないくらい輝いて、綺麗だった。
去年日向くんと会って別れた後、
きっと高校に入ったら日向くんはバレー部に入るだろうと思い、ルールやマネージャーの事について一通り勉強した。私は、日向くんをそばで見守りたい。
「……………私、男子バレー部のマネージャーしようかな。」
そう言うと、日向くんの目はキラキラ光った。
「ほ、本当に?!!!松岡さん、マジでマネージャーに?!」
「うん。これでもバレーについては色々知ってるし。」
勉強した、と言ったほうがいいのか。
こうして高校で日向くんと再開し、私はマネージャーになった。日向くんが言ってたすっげーーー嫌な奴?はなんと同じ高校に来ていたらしく、初めの部活は波乱万丈だった。
しかもそのすっげーーー嫌な奴って言うのが、私の幼馴染の影山飛雄って言うから、本当に焦った。あいつ性格どぎついからなぁ………。
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作者名:うさぎ。 | 作成日時:2014年7月12日 19時