おれが看病してあげる 【孤爪研磨】

想いを伝えて ページ9

「………好きだから。Aが、好きだから」

そう言って、研磨は私にまたキスをする。

…………聞き間違いだろうか。
今、研磨は、
私に”好き”って言った…………？？

「うそ………」

「…………うそじゃないよ……」

「ほんとに……？ほんとなの？」

研磨のことがずっと好きで、
だけど研磨はどう思ってるのか分からなくて。
しまいに私は自分で、

”この想いは幼馴染止り”
だと、思っていた。

でも、

研磨も、私と同じ気持ちだった？

そう思うと、とても嬉しくて。
涙が流れた。

「……また泣いてるの…？」

研磨が心配そうに私を見る。

「……研磨が泣かしたんだよ」

「…………何かしたっけ……」

この涙は、嬉し涙。
私も研磨に自分の気持ち、伝えなきゃ。

「私もね、私もずっと研磨が好きだった。でも研磨は私のことなんてただの幼馴染だと思ってると思ってたから、ほんとに嬉しくて…。ありがとう。研磨、大好き」

そう言うと研磨は驚いた顔をしながら、
私を優しく抱きしめた。

「……おれも……。Aのこと、大好き……」


2人の想いが通じ合った、この日。
私にとって忘れられない日になった。

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