おれが看病してあげる 【孤爪研磨】

回想　part1 研磨side ページ31

「研磨ー？メール来たよー？？」

Aはおれのベッドに横たわり、
おれは床に座りベッドにもたれかかる形でゲームをしていた。
ゲームをしながら、
Aに尋ねる。

「………誰から？…メルマガとかじゃないの…？」

Aはうーん、と言いながらメールを確認する。
おれは別にメールとか見られても、
気にしない。(……Aだから)

「………日向…？しょうよう…って読むのかな？日向翔陽って人からメールだけど」

おれはゲームをしていた手を止め、
Aの横に寝転ぶ。
携帯を受け取り、Aと2人で寝転びながらメールを見る。


メールの内容はこうだった。

研磨、久しぶりだな！
元気か？
もうすぐ合宿が始まるけど、
今度こそ絶対勝つからなー！！！
待ってろーー！！！！

翔陽からのメールは、
他の人と違って面白い。
他の人って言っても、メールのやり取りをするのは部活関係の人達とか家族、クロやAだけど……。

「この子、烏野のバレー部の子？」

Aはおれの肩に頭を寄せ、
メールを見る。

「………うん、そうだけど…。なんで分かったの？」

「だって、合宿って書いてあるし…。今度合宿するとこって烏野高校だよね？？」

「…うん、翔陽は烏野バレー部の1年」

あの合宿以来、翔陽とは時々メールをしていた。

そしてあることを思い出した。

「そういえば翔陽、Aに会いたいって言ってた……」

「………私に？！」

「……うん」

何からマネージャーの話になったのかは覚えてないけれど、
音駒にマネージャーが出来たって言ったらすごく食いついてきた。
………後から聞いた話、翔陽ではなく2年の先輩がどんな子か見たいと言って食いついたらしい。

(………あの虎みたいな人とリベロの人だっけ……)

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