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二十分間こうして黙っていたいけど、
【半分正解で半分はずれ】
の意味を聞かなきゃいけない。



どうしようか迷っていると、
兵太夫が口を開いた。



「僕は…」



耳元で響くいつもより掠れた低い声。



恥ずかしさに思わず『待って!』と言うと、
兵太夫は無視して抱きしめる力を強めた。



必然と密着度が高くなり、
心臓の音が早まる。



兵太夫が囁く声になんだかふわふわしながら話に耳を傾けた。




「僕は、本当は昨日、作法委員会の仕事をしなきゃいけなかった。生首フィギュアの手入れから、化粧の練習とかね。
しなきゃいけなかったんだけど…」




そう言って抱きしめていた手を緩めて私を見る。
鼻と鼻がくっつきそうな位置にきた兵太夫の顔。




私、赤くなってるのバレバレじゃん。




そんな私の染まった耳を兵太夫は優しく触る。



『ギャッ』




思わず短く悲鳴を上げる私。
くすくすと笑う兵太夫。





…なんかいつもより兵太夫が艶っぽい気がする。
仕草が、視線が、いつもよりも近くて、滑らかで…目が離せない。




「僕は委員会が集中できなくてね。
何故かは説明の都合上、最後に言うんだけど…




とにかく集中できなくて。
委員会はお開きになった。
委員長の代理()が仕事をしなかったからね。
それを見かねた乱太郎が、他の委員に示しがつかないだろうって、せめてもの仕事で薬草摘みを僕に命じたんだ。
そこでAが倒れているのを偶然発見したってわけ」




『そういうことだったんだね』




何で兵太夫があのときあの場所で助けてくれたのかわかった。
保健委員会でもないのに何故あそこにいたのか、ずっと気になっていた。





でも…まだわからないことが一つある。





『何で…何で兵太夫は委員会を集中できなかったの?』

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菜々香 - ほのかさん» コメントありがとうございますー!これからも頑張ります! (2022年10月2日 18時) (レス) id: 83caede52f (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - このお話すごく面白くて大好きです💕これからも投稿頑張って下さい!! (2022年9月30日 19時) (レス) @page33 id: 3929e44e96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜々香 | 作成日時:2022年8月10日 11時

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