カラクリ男子と三禁 ページ4
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「その時に三治郎が…」
『ふふふ、何それ』
自分のクラスや委員会のことを話していると、普段の笹山がどんな人なのかわかってきた。
私はからくりを仕掛けて笑う笹山しか知らなかったけど、授業での様子や思い出話をしているうちに、普段の笹山を垣間見れた気がする。
『そう言えばこの間伝七がね』
「ちょっと待って」
いきなりストップをかけてきた笹山。
『どうしたの?』
「これで伝七が出てくる話4回目。伝七の話やけに出てくるんだけど」
『そりゃあ、隣の席なんで』
この間席替えしたときに初めて隣になった。最初はちょっと緊張してたんだけど、隣になったからって伝七が特に変わるはずもなく。
楽しく過ごしている。
「ねえ…伝七のこと好きなの?」
突然来た質問に驚きながら答えた。
『…恋愛的な意味じゃないけど、伝七のことは好き。尊敬してる』
「ふーん」
そう言って、胡座をかいた自分の膝に頬杖つく笹山。
「僕は?」
『え?』
「僕は好き?」
ハッ…これはもしや笹山さん…
『拗ねてる…?』
「違うけど」
違った。
「ただAさんは僕をどう思ってるのかなぁって」
『私笹山好きだよ!』
「知ってる」
『…じゃあなぜ聞いた?』
読めない…
読めないぞ…笹山兵太夫…
「じゃあ…」
「恋愛的な意味で好きな人、いる?」
笹山は相変わらず頬杖つきながら私に質問する。
『んー…いないなぁ…。私、恋愛的に好き、の感覚分かんなくて。
笹山は?いるの?』
「…いるよ」
『え!?いるの!?』
「驚きすぎじゃない?」
『いや…いるとは思わなくて…』
「それどういう意味か気になるけど、僕はいるよ」
『へぇー…』
忍たまも普通に恋をするのか。 って、そりゃそうだよ。
忍だって人間だもの。
忍者の三禁だっていついかなるときも守れるかって言われたら、それはやっぱり違うから。
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菜々香 - ほのかさん» コメントありがとうございますー!これからも頑張ります! (2022年10月2日 18時) (レス) id: 83caede52f (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - このお話すごく面白くて大好きです💕これからも投稿頑張って下さい!! (2022年9月30日 19時) (レス) @page33 id: 3929e44e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜々香 | 作成日時:2022年8月10日 11時