ベランダとタバコ（紫） (ページ4)

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しばらくベランダでタバコを吸ってぼーっとする

お隣さんの方をチラッと見るといつの間にか電話をしていた。

『康二さ、次いつ空いてんの？…え？明後日？』

《言いましたやん！明後日空いてますよって！》

スピーカーにしている為こちらにも相手の声が容赦なく聞こえてくる。

なんか盗み聞きしてるみたいで悪いな…

そうだ、タバコも無いしコンビニ行こう

とりあえず挨拶しておこうと思って、ベランダを覗き込んで小さく手を振って頭を下げた。

『え、もう入んの？』

《何言ってるんすかふっかさん》

『いや、康二じゃなくて』

「あ、コンビニ行こうかなと思って…

コレ、誰かさんに吸われたおかげで無くなったんで」

空になったタバコの箱を顔の横で揺らす

『ちょっと待って、俺も行くから！

じゃ康二また明日！おやすみ！』

《え、ふっかさん？明日会いませ》

相手がまだ喋っているのに切るお隣さん

「あの、電話…」

『電話？あー、いーのいーの！

もう今からコンビニ行く？それならエレベーターの所で待ち合わせしよ？』

「今から行きますけど…」

『わかった！じゃあ待ってる！』

そう言いながら私よりも先に自分の部屋に戻っていった。

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