16 ページ16
？「あれ、小人ちゃんやん」
『……！』
ドアから入ってくるなり、その人間は目を細めたままこちらに近付いてくる
笑っている、筈なのに
背筋が凍るような寒気を感じる
怖い
何を考えているかわからない
？「へぇ、エミさんのこと手伝っとるん？ええ子やなぁ」
白い手袋を着けたまま、人間は俺の頭を撫でた
今まで感じていた寒気は無くなり、ホワホワとした雰囲気をこの人間からは感じる
em「オスマンさん、わざわざありがとうございます」
？「寧ろ俺がお礼言いたいわ……いっつも俺とグルッペンが図書室荒らして帰るんやもん
エミさんが直してくれとるやろ？」
em「良いんですよ、それが仕事ですし」
ずっと俺から手を離さず、そのままエーミールと話し始めた人間はオスマンと言うらしい
以前、そんな名前の国を聞いたことがあるような気もする
os「食事の時にも見たけど、ええなぁ…可愛い」
よろしくめう、と言うとオスマンは俺から手を離して作業を始めた
………めう…………？
em「そろそろ休憩しましょうか」
os「賛成〜！」
時計を見ると、二時間ほど作業をしていたことがわかる
この２人の集中力が凄く、手を止める暇がなかったので正直疲れていた
俺が鉛筆を置き座り込むと、エーミールは確認するためかチェックリストを手に取る
em「……ちゃんと全てチェックされていますね、ありがとうございます」
そう言って俺を軽く撫でると、少し待ってて下さい、と奥の部屋に消えてしまった
……確かに全部ちゃんと聞いてチェックしたけど、なんでエーミールは紙を見ただけで”全てチェックされている”ってわかったんだろう……？
奥の部屋に消えたエーミールを目で追っていると、オスマンは俺の近くに椅子を２つ持ってきて座った
os「お疲れさん、この調子なら午前中に終わりそうや」
『ん……』
また頭を撫でられて、思わず目を細めてしまう
温かい体温を感じて心地良いのだ
いつ手のひら返しをされて
食べられてしまうかもわからないのに
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1064人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おつきみ(プロフ) - キョウカさん» 強く生きて下さい……ありがとうございます！頑張ります (2020年6月21日 22時) (
レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
キョウカ - めっちゃ好きです。最高すぎて死にそうになってます。これからも更新頑張ってください！(*ﾟ∀ﾟ*) (2020年6月19日 17時) (レス) id: 55179ec1e4 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - 暁レイさん» これからも存在していきますありがとうございます!!!!!!頑張ります〜 (2020年6月19日 13時) (レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
暁レイ(プロフ) - あぁ…もう最高。ホント更新ありがとうございます。ストーリーの流れも大好き。…存在してくれてありがとうございます本当に。大好きです。これからも頑張ってください。 (2020年6月19日 1時) (レス) id: 66062cdea4 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - 不透明さん» ありがとうございます！頑張ります〜！ (2020年6月16日 13時) (レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おつきみ
| 作成日時：2020年5月29日 20時
