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あれから1週間が立ち
トントン君と俺は同居への準備を進めていた
…まぁ、俺の家にトントン君の荷物を運ぶだけなんだけど
一緒に住まないか、という俺の提案に対して
「…！
ｯはい！お願いします！」
まるで俺がプロポーズしたかのような返事が返ってきた
『良かった…
よろしく
トントン』
tn「うん？」
一緒に住むのだから
家族になるのだから
互いに敬語は無しにした
主にトントンだけど
tn「どしたん？A」
『いや…なんでもないわ』
tn「？？？」
バカップルか
自分にツッコミをいれつつ、弟の部屋だったところを掃除する
tn「…本当にこの部屋使って良いんよな？」
『もちろん』
弟がこの部屋で寝たのなんてほんの数回
つまりほぼ使われていない
『大丈夫だよ
オバケとかいないから』
tn「そうじゃないけど…」
思い出とか…あるやろ？と問いかけてくるトントン
別に
何もなかった
弟の記憶は
あの事故の日くらいしかちゃんと覚えていなくて
声も
口調も
笑い方も
仕草も
覚えていない
思い出せない
思い出したく、ない
tn「A…？」
ボーッとしていたら、トントンが顔を覗き込んできた
近いわ
以前のグルッペンといい、最近の中学生は近すぎる
パーソナルスペース的なものの範囲が明らかに狭いな
焦げ茶色の髪
夕日のような澄んだ赤い瞳
太めだが整った眉毛
『…トントンってモテそうだよね』
tn「えっ！？」
そ、そんなことないわ
そう言って作業を再開するトントン
顔赤いぞ…照れ屋だな…
俺も作業を再開した
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作者名：おつきみ
| 作成日時：2019年1月19日 21時
