【wrwrd!】年下の彼らの面倒を見る(男主) (ページ22)

今日:3 hit、昨日:13 hit、合計:594,730 hit

21 ページ22

梅雨入りした

『…また部屋干しか…』

そんな主婦のようなことを思いながら一人分の洗濯物を干す

ちなみに今日は土曜日

はっきりいって暇だ

暇だからといってボーッとしているわけにもいかず

なんとなく家の中を掃除した

自分の部屋

リビング

お風呂場

トイレ

玄関

母親の部屋だったところも

父親の部屋だったところも

弟の部屋だったところも

ただ段ボールが置かれた物置のようになっていたが

なんとなく

掃除した

外は雨だったが

食材を買いに行くために外へ出た

見慣れたスーパー

広告に載っていた安売りのものから手をつける

近所の人に声をかけられたり

長い付き合いのお店の人からオススメを教えてもらったりする

周りは優しい

1番俺に冷たいのは

きっと俺なんだろう

スーパーから帰り

グルッペンの家の前にたたずんでいる人影を見つけた

『…？』

トントン君…では無かった

とりあえず

?「おーい!!!!!!!!!

　おらんのか～！!!!!!!!!!」

声がデカい

傘を忘れたのか

その手には部活の道具と思われるものだけを持ち

びしょ濡れになっていた

『(グルッペンの友達？)』

こんなうるさい人、好まないと思ってたけど

このままだと近所迷惑だし

この少年も風邪を引いてしまうかもしれない

大丈夫

ちょっとした善意だ

『……あの』

陰キャ丸出しか俺は

と思ったが、もうこの際仕方があるまい

『君、いつまでここでグルッペンのこと呼び続けるつもり？

　風邪…引くよ』

そう言って傘の中に少年をいれる

少年はかなり驚いていたが

グルッペンの名前を出したからか

案外素直に入ってきてくれた