小さな診療所second４ (ページ48)

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「はぁ・・・・」

廣瀬「大丈夫？」

「あはははっ・・・・よったみたい・・・・」

二「だれかっ！！」

『・・・・』

「もう少しだから大丈夫だよ。」

今日は土曜日。部活だけど、スクールバス通いの私たちは土日は激混みのバスに乗る。
車に酔いやすい性格。だけど今日はひどい・・・・
くらくらする。

二「前行こう？」

出来れば、座りたくないけど、優先席譲ってほしい。
でも譲ってくれない。

？「若いんだから立ってなさいよ！」

？「そうそう。」

元気そうな方が、立ってくれない・・・・
そうだよね。がんばろう。

？「前行かなくていいよ。そこすわって。」

気が付いたら、若い男性がいた。

「でもっ・・・・」

？「足、震えてるよ。顔色も悪いし。」

「ごめんなさいっ。」

？「中学生に甘いわよ。
若いんだから・・・・それじゃろくな大人にならないわよ。

譲れって、失礼じゃないの？」

二「すみません・・・・」

？「あやまらなくていい。

そうでしょうか。
見るからに調子悪そうな人に甘えって言えるあなたたちの方がろくな大人じゃないし失礼な気がしますけど。」

？「はぁ。だから今の子供って・・・・ゆとり世代っていうの。」

？「僕もゆとり世代でしたけど、おかげさまで看護師として働いてますよ。
彼女たちは我慢してたんですよ。
ほんと、心が冷たいんですね。失礼します。」

？「大丈夫？」

「・・・・・ごめんなさいっ。」

？「あやまらなくていいよ。
倒れる前に座れてよかった。ごめんね。遅くなって。

脈だけはからせて。そこの中学でしょ？バス停のベンチで休もう？風に当たればよくなると思う。」

優しい男性のおかげで、無事に下りられた。