プレゼント ページ1
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「パパ、ママ、ありがとう！」
私がまだ幼稚園のとき、誕生日にもらったプレゼント。
首にはピンクのりぼんがついていて、まだ5歳だった私と同じくらいの大きさがある、おっきいぬいぐるみ。
それはそれは嬉しくて、さすがに外には持っていけなかったけど、家にいるときは片時も離さなかった。
寝るときにも、一緒にベッドの上、布団をかけて抱きしめながら寝ていた。
私はそんなぬいぐるみに"のんちゃん"と名前をつけていた。
ピンクのりぼんに、その名前が似合うと小さいときにそう名前をつけた。
小学生になっても、相変わらずぬいぐるみの"のんちゃん"を大切にしていた。
学校から帰ってくれば、今日あった出来事を"のんちゃん"に話し掛けたり、遊んだりしていた。
もちろんぬいぐるみだから本当に話ができる訳じゃなかったけど、
小学校に上がると同時に親が共働きになってしまった訳で、帰ってくれば一人の時間も多くて、
一人、"のんちゃん"に話をして、遊ぶことが多かった。
それから、中学、高校、大学に上がっても、ぬいぐるみの"のんちゃん"は、私の部屋にずっといた。
さすがに大きくなってからは、ぬいぐるみと遊ぶことはしなかったけど、何かあったときには、ストレス解消にもなると、相変わらず話し掛けることは続けていた。
そして、この4月から社会人になるにあたって、会社の場所が遠いこともあって、一人暮らしを始めることになった。
そのため、向こうに持っていくものを整理して片付けて、
ぬいぐるみの"のんちゃん"も私の相棒として、一緒に持っていくつもりだったのに、
｢…え？ 今、捨てたって言った？｣
「だって、もう、薄汚れてるし、社会人なんねんから、いらんやろ？」
お母さんに言われて絶句した。
あんなに大事にしてたのに！
その夜はちょっと泣いちゃったくらい。
それからあっという間に時間は過ぎて、気付けば暑い夏が目の前まで来ていた。
仕事には少しずつ慣れてきたけど、やることは山積みで。
家に帰っては、ご飯を食べて、お風呂入って、寝て、朝起きて、会社行って、と同じことを繰り返す毎日。
疲れはピークに達していた。
あの捨てられて悲しかった、ぬいぐるみの"のんちゃん"の存在を忘れるくらい。
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まみむ(プロフ) - shihok0712さん» ありがとうございます！ぬいぐるみだからこその何にも干渉されていないピュアさ、可愛いのんちゃんが出せるように頑張りました！笑 楽しんで頂けて良かったです！新しい物語はまたテイストが変わりますが、楽しんでいただけたら幸いです！ (5月6日 22時) (
レス) id: d382aa8d24 (このIDを非表示/違反報告)
shihok0712(プロフ) - 子供時代から大切にしていたぬいぐるみが人間になって恋をし合う，なんて素敵なファンタジーなんでしょう！のんちゃんの，元ぬいぐるみやったからこそのピュア感がたまらなく可愛いです。新しい物語も楽しみにしてます。 (5月6日 8時) (レス) @page48 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
まみむ(プロフ) - westtttttt2さん» コメントありがとうございます！最高の褒め言葉を頂けて嬉しいです！更新遅めで申し訳ないですがぜひまた読んでくださいね！ (9月17日 20時) (レス) id: d382aa8d24 (このIDを非表示/違反報告)
westtttttt2(プロフ) - くまのぬいぐるみ 最高です！映像化してほしいくらいキュンキュンしてます！続きも楽しみにしてます！！ (9月10日 7時) (レス) @page32 id: 9958797b82 (このIDを非表示/違反報告)
ももりん - 更新頑張って下さい。(リクじゃなくてすみません……) (2019年8月18日 22時) (レス) id: 03ea0da012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まみむ | 作成日時：2016年3月17日 18時
